第04話~携帯の改造中~
『ベース携帯を選択しますか?』
「そうだな、今の携帯をベースにするのも愛着があっていいからいいや」
俺は、今の携帯、アンテナ内臓携帯を使っているが、銃の機能を追加する時ってアンテナ付きの方がいいのだろうか。
『スキャンした携帯をベースに作成します。もとの携帯と乖離があまりなければ、ベース携帯を選択するよりもお値段が安くなりますが、余りにも変更するとなると逆に高くなります』
「了解」
『ボディを選択してください』
「表面はZMCメッキに魔術刻印、耐熱耐冷。メインはヒヒロイカネで」
『次に、武器機能を選択してください』
「うぇい」
あの、両方とも実在しない素材を選択したはずなんですけど?
「へぇ、じゃ、これとこれで」
銃は、ファイズフォンをベースにする。レーザー系は、サンダーレーザー(電撃系麻痺)、フリーズレーザー(凍系麻痺)に、シングル、バースト、チャージの機能。レスキュー系は、ウエルド(溶解)、ディジェスティブ(消化)、シグナル(信号)、コーキングパンチャー(粘着)でいいな。
「実弾装備ができないのはどうすればいい?」
『実弾装備等は、他の店で購入してください。あくまで、携帯の範囲での改造が可能です』
「はい」
『変身機能は付けますか? 付ける場合、かなりのエネルギーを使用する為、太陽光での充電では賄えなく、魔力充電となります。その場合、装着者に魔力がない場合、もしくは少ない場合はギルドに依頼をしなければなりません』
「悩むな、安全の為に欲しいけど、消費電力とか目安とかでない?」
『系統としては、仮面ライダー系は最大消費エネルギーが高いですが、維持するエネルギーは少ないです。逆にメタルヒーロー系は最大消費エネルギーは低いですが、維持するエネルギーは高いです』
「つまり、防御に徹するような時は、仮面ライダー系、武器を使用するならメタルヒーロー系というわけね」
『はい、ですが、それに加え、最大変身可能時間というものがあります。これは、仮面ライダー系が最大4時間なのに対して、メタルヒーロー系は55分です。』
「所で、戦隊系がないのは何故?」
『製作に関しては、戦隊系もメタルヒーロー系の範囲に入るので』
「なんで?」
『インプットされていないデータです』
変なの。
「それじゃ、あの、ライダー死亡率100%のシリーズのウイングナイトサヴァイブ、もしくはナイトサヴァイブのメタリックブルー部分をブラックメタリックにして、頭部の防御力はそのままで、鼻まで覆うバイザー型のサングラスに変更してくれ。
『変身時の武装はどうしますか?』
「うん、その前に今までのでいくら?」
『20万です。召喚機、召喚モンスターを付属させる場合、ノーマル形体の場合は+100万、サヴァイブ形体の場合は+180万になります』
「高! スマートフォンの改造ができなくなるな、因みに召喚モンスターなしの場合は?」
『召喚モンスターの能力が使用不可になります。ノーマル形体の場合は+28万、サヴァイブ形体の場合は+30万になります』
「約2割と3割、だいぶ安くなるな、単純に武器として使うだけならいくらになる」
『ノーマル形体、武器直剣、+8万、サヴァイブ形体、直剣と盾、+18万になります』
「じゃ、サヴァイブ形体の武器を装備ってことで」
『他に機能は付加しますか?』
「とりあえずこれで」
『了解しました。ただいま、某仮面ライダーキャンペーン期間中ですので、この中から9機能まで無料で付加できます。』
「へぇ」
目の前に表示されたのは、クレジット機能、音声ガイダンス機能、通信機能、転送機能、GM機能、セキュリティ機能、GPS機能、エマージェンシーソナー、ソナーマップ、エクスペリエンス、モンスターカタログ、アイテムハザード、月齢表示。
「クレジット機能はお財布携帯みたいなもので、音声ガイダンスは、そのままだけど、ただの場合は選択できる声が4つで男女2人ずつ、通信機能は以外と役に立つだろうし、転送機能は物の転送か、人の転送機能の選択枠がある。GMは何か怪我した時の総合診療か? GPSとソナーマップって機能はただたんに地図の機能なんだけど、迷宮と世界の地図で分かれているのか、エマージェンシーソナーは、モンスターが近づいてきた時に警告、エクスペリエンスは次のレベルまでの経験値を表示、モンスターカタログと月齢は名前のまんまか」
『お決まりでしょうか?』
「もう少し待って」
……アイテムハザードは、数値でアイテムの危険度を教えてくれるのか。
……セキュリティ機能はそのままだろうし。
「じゃ、セキュリティ、エマージェンシーソナー、音声ガイダンス、GM、モンスターカタログ、アイテムハザード、転送(物)、通信、クレジット」
『了解しました。1時間程お待ちください。改造が完了しましたら、放送で連絡します』