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異世界の死化粧師  作者: 死化粧P
メモ
19/49

第19話~命を刻む時計~

 エレメンツ学園のとある一室を相談室に割り当てている。その部屋は、ソファーとテーブル1個ずつとシンプルである。普通であれば、莫大とも言える症状、精神医療は専門の参考書等、多岐に渡る事象に対応する為に知識が必要である。その知識は、一人で全て覚えられる程ではなく、経験と観察眼がカウンセラーには必要とされる。




「この結界を抜けて来る人が、いないことを祈ります」




 紅暗が張った結界は、認識阻害の結界だ。その認識阻害の結界は、ある一定の生徒以外は相談室をただの壁だと思って素通りするようになっている。どんな人が来るのかと言えば―――。




「貴女は、ウーリー・ゲンパーさん」




 エレメンツ学園の庭、時計の下に立っていた生徒であるウーリーが相談室に入ってきた。




「早速相談したいことがあって」




 少し顎を下にした状態でその場に立っている。紅暗は、その表情をしている時から、ウーリーの映像を記録していた。紅暗のカード型魔力銃は、こういった捜査的な技術も可能にする。




「シーズーファンシャン、どうぞ」




 シーズーファンシャン、そのカード型の銃の名前であり、義嗣の世界では、日本語だと交差する幻想。神になる前は幻術を多く使用していた為、便宜上幻想の神とされる紅暗の名前の由来である。




「? ありがとうございます」




 席に座るように促されたウーリーは、何の言葉か分からないが、挨拶の言葉なのだろうと、紅暗の言葉を気にせずにソファーに座る。そして、話を切り出した。




「実は、今すぐ結婚したいんです」




「えっ、お相手は?」




 とっぴょうしもなく、結婚したいと言われ、結界の認識阻害を失敗したのだろうかと一瞬思ってしまった紅暗だが、自然に次の言葉が出た。




「それが、中々見つからなくて」




「どんな人がいいのですか?」




「わかりません」




「えっ」




「すいません、えっと、そうですね。受け入れてくれる人……」




「それはゲンパーさんと受け止められる人ですか?」




「ええ、私の命が後1週間位なので」




「とても、そんなふうに見えないですよ」




「私のおじいちゃん、初めて会った時に建っていた時計を作った異世界の人なんです」




「そのことが、何の関係があるんですか?」




「おじいちゃんは、ここでは時計を作っていましたけど、もともとは、医療器具を作っていたそうです。それで、私が3歳で心臓の病気で倒れた時に人工心臓を必死で作って私を助けてくれたんです。」




「人工心臓! 凄い人だったんですね」




「でも、急ごしらえでしたから、問題があるんです」




「……」




「もともとの人工心臓は、半年に一回は中の電池を交換しなければいけないものでした。それを魔力で動くようにしたので、大規模な手術を電池交換の際に行うことは無くなったんですが、おじいちゃんは、年も年ですから、その頃は魔法を習熟していなくて独学で魔力で動くようにした為に、契約の魔法を使ってしまったんです。そのせいで、おじいちゃんの魔力でしか動かなくなってしまって……」




「失礼ですが、おじい様は?」




「4年前亡くなりました」




「えっ、では……、ゲンパ-さんはどうやって生きているんですか?」




「おじいちゃんが作った時計のおかげです。時計に貯まっているおじいちゃんの魔力で動いています。でも、今動いている時計はエレメンツ学園のあの時計だけなんです。最近、時計の時刻がよく狂うようになってきました」




「そうですか……」




「だからかな。どれくらいでその時計が動かなくなるかが分かっちゃうようになりました」




「本当は言いたくないんですけど、私は神様です」




「へっ、じゃ、どうにかできるんですか?」




「いいえ。私は、神にならなければいけなかった人間で、どんな神でもなく、便宜上……幻想の神となっています」




「そう……ですか」




「すいません」




「こちらこそすいません。はしゃいじゃって」




「……私が神であるのもそうですが、義嗣の従者でもあります」




「えっ、じゃ、宮下先生の信仰神は、葬祭の神様……何でそんな人が教師を」




 葬祭の神が信仰神である場合の特殊クラスを把握しているウーリーに関心しながら話を進める。




「それは置いておいてください。今は、ゲンパーさんのことです。ゲンパーさん、貴女は、義嗣を死んでからも支えてくれますか?」




「どうやってですか? 死んでは何もできないです」




「いえ、できます。だから、貴女は、義嗣と幸せになりなさい」




□□□□□□□□□□□□□□□□□

名前:宮下義嗣


レベル:7

職業:学校教師

職種:公務員


信仰神:葬祭の神、教育の神

クラス:クシャトリア

称号:神を従えし者、教会所持者


ギルドランク:F


筋力:20

体力:50

速度:300

魔力:500

知力:100

器用:170

精神:80

運勢:50


特技:

混乱上昇、記憶力低下、コミュニケーション能力低下、プログラミング、思考力低下、無詠唱(銃弾付加魔法限定)


特記事項:

紅暗がそばにいることにより、全てのマイナススキルを緩和する。


魔法:

火炎付加(炎を銃弾に付加する)

氷結付加(氷を銃弾に付加する)

弾速強化(風魔法により弾速を上げる)

弾道変更(風魔法により弾道を20度位まで変更できる)


ファイヤーストリーム(イメージ:高回転するプロペラから排出され、相手に銃弾のように高速で向かう炎の竜巻)



魔法カード:

TORNADO(風魔法攻撃)

FIRE(炎魔法攻撃)



現金:150万ミラ


アイテム袋:


■前の世界の持ち物

ビジネスバッグ、仕事用のノートと書類、クリアフォルダ、うがい薬入り喉飴、栄養剤、風邪薬、コムラガエリ用(足つった時)薬、洗顔シート、筆記用具、煙草、ライター、胃薬、折りたたみ傘、iP○d、コート(ナイロン製薄くて安いものと、取り外し可能な2枚重ねのコードで高いやつの2着)、スーツ、マフラー、着替え。


■異世界の持ち物

宝石、携帯食料、飲み物、銃弾


ラストフォンの転送登録:

スーツ、宝石、携帯食料、飲み物、栄養剤、銃弾



装備:


武器:ラストフォン、日本刀(チタン等の合成金属製)、ハンドガン(12発装填)、ラストブラスター(サエの形見)

胴体:防弾刃ジャケット(黒)

足:グラスファイバー製プロテクター(黒)

腕:グラスファイバー製プロテクター(黒)


アクセサリー:時計、眼鏡、ラストアブゾーバー



□□□□□□□□□□□□□□□□□


□□□□□□□□□□□□□□□□□

■ 裏             ■

□□□□□□□□□□□□□□□□□

名前:宮下義嗣


レベル:300

職業:エンバーマー

職種:葬祭サービス




信仰神:葬祭の神

クラス:信愛の騎士

称号:神を従えし者、教会所持者、




筋力:219

体力:3011

速度:5190

魔力:4610

知力:8085

器用:8090

精神:6040

運勢:5043


特技:

混乱上昇、記憶力低下、コミュニケーション能力低下、プログラミング、思考力低下、無詠唱

精密精確射撃(ピンホールショット、ワンホールショット等)


特記事項:

紅暗がそばにいることにより、全てのマイナススキルを緩和する。

サヤの装備と義嗣の装備の融合装備、ラスト系装備を揃えることにより耐性が備わる効果はそのまま。さらに、耐性が付加された。


電撃・水・氷結・衝撃・火炎等の元素攻撃の無効。精神攻撃、呪殺無効。


魔法:

元素攻撃魔法の全て



魔法カード:


TORNADO(風魔法攻撃)

METAL(銃に強化魔法をかける)

PANCH(パンチの威力強化)

KICK(キックの威力強化)

TRICK(幻術系分身魔法)

FIRE(炎魔法攻撃)

CHARGE(魔法カードの魔力を補充)

FLY(飛行魔法)

CHANGE(登録しているカードの中で、プログラムされたパターンからその場で所持している最適な魔法カードになる)

NASTY(不快な音波を発生させる)

ACCEL(瞬間的に加速する)

残り2枚ブランクカード



装備:


武器:折りたたみ式携帯『ラストフォン』、スマートフォン『ラストアブゾーバー』、融合銃『クライムブラスター』、日本刀(チタン等の合成金属製)

胴体:融合ジャケット『クライムジャケット』

腕:融合小手『クライムフォアアーム』

足:融合具足『クライムアーマー』


□□□□□□□□□□□□□□□□□









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