【速報】衝突の『カルナヴァル号』現場から緊急速報、地元民に不安の声(たいよう新聞デジタル/2026年4月20日 8:30)
■和歌山・串本沖で漂流中の『パシフィック・カルナヴァル号』、再び消える
和歌山県串本町潮岬の南東沖約20キロで16日、大型客船「TMC オーシャン・フロンティア」と衝突した旅客船「パシフィック・カルナヴァル号」が、現場海域から姿を消したことが20日、第5管区海上保安本部への取材で分かった。
カルナヴァル号は1990年代に遭難し、長期にわたり消息を絶っていたとされる船舶。衝突事故直後から現場周辺は悪天候に見舞われ、船内調査は難航していた。
さらに、フロンティア号の乗員や救助に入った海上保安官、自衛隊員らの間で原因不明の発熱や錯乱などの症状が相次ぎ、海保は二次被害防止を名目に周辺海域を航行警報の対象として厳重に立ち入りを制限していた。
第5管区によると、現場海域では19日夜から未明にかけて激しい風雨と濃霧が続いていた。20日朝になり視界が回復した際、係留・監視中だったカルナヴァル号の姿が消失していたという。
船体に取り付けられていた臨時位置情報発信器(GPS)の信号も完全に途絶えており、第5管区は船体が再び漂流を開始したか、あるいは荒天による急激な浸水により沈没した可能性もあるとみて確認を進めている。
海上保安庁は同日早朝から巡視船およびヘリコプターを投入して空と海からの大規模な捜索を開始したが、これまでのところ発見には至っていない。
■30年ぶりの「幽霊船」出現、深まる謎
1990年代に漂流船となって以来、約30年という長い月日を経て突如として日本近海に姿を現し、惨劇と混乱をもたらした末に一夜にして再び消え去ったカルナヴァル号。
同船がなぜこの時期に潮流に逆らうように戻ってきたのか、そして厳重な監視の目をすり抜けてどこへ去ったのか。現場海域の集団感染の解明とともに、謎は深まるばかりだ。
■「甘い匂い」が港街を包む――住民に“泥酔”の様な症状、無断外出の患者も
「TMC オーシャン・フロンティア」の生存者らに発生した原因不明の症状を巡り、事態は新たな局面を迎えている。患者が収容された病院や近隣港湾の周辺地区では、広範囲にわたって「べったりと張り付くような甘い異臭」が発生しており、近隣住民への影響が懸念されている。
行政および調査当局は異臭と症状との因果関係について「確認中」とし、直ちに重大な健康被害が生じる危険性は低いとの見解を示している。だが現地では、この匂いを嗅いだ住民の一部が泥酔状態に近い千鳥足や酩酊症状を示しており、行政の発表を不服として自主避難を開始する世帯も出始めている。
串本漁港付近で民宿を営む堺正一さん(51歳・仮名)は、すでに自家用車での避難準備を整えていた。
「昨夜からずっと、甘ったるい匂いが鼻について取れない。頭がふわふわして気分が良くなってくるのが逆に気味が悪い。近所の人も『どうせなら預金を全部下ろしてあちこち旅行しよう』と笑いながら車を出していった。自分もひとまず東京の娘夫婦の家に向かうつもりだ」
県は不要不急の移動を控えるよう広報車などで呼びかけているが、住民による自主的な町外への移動は止まっていない。
■ 隔離施設で無断離脱、防護服部隊が突入
現場の管理態勢への疑念も強まっている。
関係者によると、健康観察のため串本町内の宿泊施設に待機させられていたフロンティア号の乗客や職員のうち、少なくとも十数名が20日朝までに無断で施設を離れ、連絡が取れなくなっているという。
現行法上、感染症法等に基づく強制隔離措置は適用されておらず、引き留める法的根拠が曖昧なまま運用されていたことが裏目に出た形だ。
20日午前11時頃には、待機施設となっているホテルの一室で施設側と収容者によるトラブルが発生。要請を受けた化学防護服姿の警察官や自衛隊の特殊部隊とみられる要員が突入する様子が確認された。周辺には装甲車両が配置され、一般車両の進入が規制されるなど、一帯はものものしい警戒態勢に包まれている。
現場近くに住む無職女性(72)は、近隣住民が避難の際に置き去りにしたという小型犬を抱えながら、青ざめた表情で語った。
「誰も本当のことを教えてくれない。病院のほうから、たまに大勢の人が歓声をあげているような、宴会のような音が風に乗って聞こえてくる。恐ろしくて家から出られない」
漂流船の消失原因、そして市街地へ広がる異臭との関連性など、多くの疑問点が解明されないまま、事態は拡大の様相を見せている。




