表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生したら世界の鍵でした 〜俺と相棒で紡ぐ異世界物語〜  作者: くろうさ
第3章:王都編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

95/101

第13話:王都北壁――“第二襲撃”の幕が上がる


夜の王都北壁。

いつもは魔術照明が穏やかに光る静かな場所だが――

今は違う。


「警戒態勢レベル3に移行! 全員、壁沿いに布陣!」


「影反応、継続増加中――5体、いや……6、7……!」


「何だこの増え方……普通じゃねぇぞ……!」


騎士団が慌ただしく走り回り、

魔術師たちが結界を強化し、

影狩り部隊が影の匂いを追う。


そんな混乱の中――


「来るぞ。深淵の“本命”が」


ラザールが低く呟いた。


その目は、誰よりも暗く、

そして――誰よりも鋭かった。


(……先生、完全に“狩る側”の目だ)


ルイは思わず息を呑む。


背後ではセリアが光をこぼし、

ミネルが短剣を抜き、

ユノが静かに祈りに似た姿勢を取っていた。


そしてユリウス(影狩り)が前へ出る。


「ここから先は俺が指揮する。

 ……ルイ、お前も来い」


「俺も……?」


「“鍵”を狙ってくる相手だ。

 中心にいなきゃ意味がねぇ」


(いや怖いけど言ってることは分かる……!)


ユノが静かに言う。


「深核……また、震えてる」


「セリアの光核もだ。外敵に反応してる」


ミネルが短剣を構えたまま言う。


「つまり近いってことね!」


その瞬間――



「来るぞッ!!」


ユリウスの叫び。


北壁の外の闇が――

“膨らんだ”。


“ぼごッ”


夜空が裂けるような音。


地面そのものが“影”に変わる。


黒い霧が渦巻き、

骨のような触手が一本、二本と伸び――


そして。


闇が形を成した。



「……なんだ、あれ……」


ミネルが声を震わせた。


“人型の影”。


だが普通の影ではない。


背丈は3メートル。

骨のような腕と指。

背中に複数の“穴”。

穴からは黒煙が噴き出し、空間を歪ませている。


ユリウスが喉の奥で息を呑む。


「……“深淵人型アビス・レイス”……!」


「聞いたこと、ない……」

ミネルが震える。


ユリウスは短く答えた。


「当然だ。

 王都記録でも――存在しない。

 これは……“禁忌種”だ」


(うわぁぁぁこれ絶対俺が原因のやつ!)


ラザールが前へ進む。


「……ルイ。セリア。後ろに」


「先生は?」


「俺は……“相手にする側”だ」


ラザールの影が広がる。


その目は、完全に人間ではなかった。


(やっぱり先生……!

 あのモード、一番危険だ……!)



深淵レイスが口を開く。


『……カギ(ルイ)……』


『……返セ……』


その声は、地鳴りのようで、

同時に――直接、魂に響く。


セリアが苦しそうに胸を押さえる。


「ル……イ……光が……押されてる……」


(ヤバい、セリアが……!)


ユノも珍しく表情を強張らせる。


「深核も……煽られてる……!」


ルイの胸の奥で黒核が“熱くなる”。


(……呼ばれてる……!

 でも……押し返す……!)


ルイは足を踏み出した。


「やるしかないよな」


ユリウスが横目で見て、

ほんの少し笑う。


「ビビってても動ける奴は強い。

 ……死ぬなよ、双核」


「死なないように頑張る!」



深淵レイスが一歩踏み出した。


“ズシィッ”


重圧で空気が歪む。


その直後――影の腕がしなる。


「来る!!」


影の腕が、壁ごと叩き割る勢いで振り下ろされた。


 


 その瞬間。



「ルイに――触るなぁぁぁああ!!」


セリアの光が爆発した。


眩い光の壁が広がり、

深淵レイスの腕を“焼く”。


“ジュゥゥウウ……!!”


影が後退し、苦しげに吠える。


ラザールがすかさず吼える。


「ミネル! 影のコアを狙え!」


「任せて!!」


ミネルがまるで閃光のような速度で駆ける。


ノックスが支援術式を展開する。


ユノが光核の祈りを重ねる。


そしてルイは――


胸の奥で、“黒と白”を均衡させた。


(行くぞ……俺の――)


《深核アビスコア》

《光核ルーメンコア》

――《双核デュアルコア》!


黒と白が同時に輝く。


次の瞬間、深淵レイスが吼えた。


『……鍵……それダ……!』


そして――


王都北壁での、最初の大規模戦闘が始まった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ