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転生したら世界の鍵でした 〜俺と相棒で紡ぐ異世界物語〜  作者: くろうさ
第3章:王都編

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第10話:特別隔離寮――“双核”監視下の生活が始まる

 王都警護区の奥、静まり返った森のさらに奥――

 そこにひっそりと立っていた建物が、ルイたちの新しい住処だった。


 “特別隔離寮シェルター・ゼロ”。


 名前がもう嫌な予感しかしない。


 


「ここ……本当に寮?」

 セリアが固まっていた。


「いや、どう見ても要塞なんだけど……」


 四方は高い石壁、魔法結界が二重三重に張られ、

 入口には“警護騎士団”の紋章が刻まれた巨大な門。


 ルイは思った。


(俺、絶対に普通の扱いじゃないよな……)


 



 門がゆっくり開く。

 その中にいたのは――三人。


 その瞬間、空気が変わった。


 


◆ 一人目:銀髪の少女――無表情、無口、巫女のような白服


 彼女はこちらを一瞥しただけで、

 セリアよりも先にルイの“魂核の位置”へ視線を合わせた。


(……え、なんでそこ見る?)


「……黒と白。両方、揺れてる。」


 静かすぎる声だった。


「はじめまして。“巫女候補オラクル”の ユノ です。」


 ユノは淡々と続ける。


「規定で、あなたの“深核”の揺れを毎朝確認します。」


「え、毎朝……?」


「うん。毎朝。」


(いやこの子こわ……!)


 


◆ 二人目:褐色肌+短剣装備の護衛少女


「ようこそシェルター・ゼロへ!

 ……あれ? あんたが“例の双核少年”?」


「あ、はい。えっと……」


「アタシは警護騎士団所属、護衛担当の ルナ!

 これから寝る時も含めて全部監視するから、よろしく!」


「絶対もうちょっと言い方あっただろそれぇ!!」


 セリアがピクッと反応する。


「寝る時も……ルイの……?」


「そ、そういう意味じゃなくてだな!?

 物理的危険から守るって意味であってだな!?」


(この子、めっちゃ元気だな……)


 


◆ 三人目:小柄な少年――書庫から出てきたような服装


「はじめまして。情報部所属の ノックス と言います。」


 ノックスはルイの前に一歩踏み出し、

 淡々と早口で喋る。


「ルイさん。僕は主に“情報整理”担当です。

 あなたの行動、会話、魔力反応、影の動き……

 すべて記録しますのでご安心ください。」


「いや安心できねぇよ!!?」


 セリアがルイの腕を掴む。


「ルイ、なんか監視されすぎじゃない……?」


「うん。俺もそう思う。」


 



 そこへ――奥からゆっくりと歩いてくる影。


「お前たち。威圧しすぎだ。」


 ラザールだった。


 


 だが、その表情が――一瞬だけ変わった。


 普段の穏やかな教師ではない。

 鋭い眼光、影のような気配。


(……これがラザール先生の“裏顔”?)


 


「ルイ。ここを拠点に、王都での任務をこなす。

 だが誤解するな。

 ――お前の身を守るために必要な連中だ。」


「じゃあこの……要塞みたいな寮も?」


「ああ。

 “深淵側”が本格的に動いた気配がある。」


(深淵側……? 何か来るのか……?)


 


 ラザールは続ける。


「安心しろ。

 お前は一人じゃない。

 守る側も――“戦う側”として扱う。」


「また戦わせる前提なんだなぁ……!」


「必要だ。

 お前が狙われる限り、な。」


 



 そのとき、ユノがルイに近づいた。


 無表情のまま、胸元に手を伸ばす。


「……やっぱり“震えてる”。」


「ちょっ、近い!?」


深核アビスコアの、奥。」


 ユノの瞳がわずかに揺れた。


「“手”が伸びてる。」


(……ッ!?)


 


 セリアが思わずルイの前に出る。


「触らないで!

 ルイは……わたしが守る。」


 ユノは無表情のまま、セリアを見た。


光核ルーメンコア

 ……あなたも、揺れてる。」


「わ、私も!?」


「ルイに近づきすぎた影響。

 でも……悪くはない。」


(いや良くも悪くもないだろ……!)


 



 こうして――


 ルイとセリアは“特別隔離寮”での生活を始める。

 新たな仲間たちに囲まれ、

 そして“深淵の手”が確実に近づいている予兆を残したまま。

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