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転生したら世界の鍵でした 〜俺と相棒で紡ぐ異世界物語〜  作者: くろうさ
第3章:王都編

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第7話:王都会議開始──“深核”と“光核”の異常報告

 影獣が討伐された直後の王都前広場。


 騎士たちは崩れ落ちる霧を見つめながら、

 誰もが何も言えずに立ち尽くしていた。


 中心に立つのは――

 黒い紋様の残る右腕を握り締めたルイ。

 その背後には、彼を包む光核を維持する

 セリアとリュミア。


「……終わったな。」


 ユリウスが呟いた。


「ああ。

 お前らが支えてくれたおかげでな。」


「ルイ……本当に、無事で良かった……!」


「ルイ様……深核を、あそこまで制御するなんて……」


 二人が涙声混じりで寄り添う。

 だがその光景すら、騎士たちは

 “神聖な何か”を見るように沈黙していた。



 そこへ――

 重い足音。


 現れたのは、

 王都監察局局長・オルファス。


「……見事だ、少年。」


 無表情のまま、淡々と告げる。


「影獣単体をここまで簡易に討伐した者を、

 我々はこれまで確認していない。」


深核アビス・コア……

 本当に“特異点”だ……』


 と、彼は微かに呟いた。


(この人、相変わらず何考えてんのか分からん……)


「ルイ・アーヴェント。

 すぐに“本会議”へ同行してもらう。」


(へ? この流れで!?)


 ユリウスが補足する。


「王都守護軍、教会、祓魔師団、監察局――

 “全勢力会議”が開かれる。

 今回のお前の戦いは、もはや国家級の案件だ。」


「いや俺まだ子どもなんですけどおおお!!!」



 だがルイの抗議は無視して進む。


 ユリウスはセリアとリュミアへ向き直った。


「君たち二人も同行しろ。

 光核保持者として、今回の現象を説明してもらう。」


「え、私も!?」


「わ、わたくしも……!?」


「当然だ。」

「ルイの“制御の鍵”は君たちだ。」


 同時に言われ、二人は真っ赤になる。


「ちょ、ちょっとユリウスさん!?

 そういう言い方は……!」


「誤魔化すな。事実だ。

 深核保持者の暴走を鎮められるのは

 光核を持つ者だけ。」


(やっぱそれ公式設定なんだ……

 俺、完全に“光の女の子じゃないと危ない体”じゃん……!)



 と、そこへ。


 ルイの胸の深核が、

 “コツ、コツ” と内側から叩くように脈動した。


(……また呼ばれてる……?)


『あれは……

 “本命門の主”の眷属……

 まだ終わりでは、ない……』


(まだ来るんかよ!!)


 だが、あくまで微弱。

 戦闘時の“あの暴れ方”とは違う。


 セリアがルイの手を握る。


「……大丈夫?

 さっきみたいに黒が暴れたりしてない?」


「うん。

 ただ……嫌な予感はしてる。」


 セリアは光核を掌に灯し、

 淡くルイの胸へ触れる。


 深核の脈動がすぅ、と静まり返った。


(……こいつ……

 毎回これで助けられてんな……)



 オルファスが振り返る。


「歩けるな?

 会議はすぐ始まる。

 遅れるわけにはいかん。」


「……わかった。」


 こうしてルイたちは

 王都中央議事堂へ向かうことになった。



 その裏で。


 崩れ落ちた影獣が消えた場所――

 その地面の底から、

 “赤黒い目”がゆっくりと開いた。


『……見つけたぞ、“鍵”。

 深淵の主は……お前を望んでいる……』


 霧の中で、

 新たな影が形を成し始める。


『次は、“主の手”が赴く……』


 その声は、

 王都の誰にも届いていなかった。

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