第1話:王都行き、出発の朝──“運命の旅路へ”
影狩り試験から二日後。
王都へ向かう日の朝が訪れる。
学院の前庭には大きな馬車が一台。
監察局、影狩り部隊、ラザール、そしてセリア。
ルイは、その中心に立っていた。
「いよいよ、だな……」
フェンリスが尻尾を振る。
「ガウ!」
セリアが笑いながら荷物を抱える。
「ルイ! お弁当三つ持った!
あと毛布と、お茶と――」
「いや絶対多いだろそれ!」
ラザールが苦笑する。
「まぁ、いいんじゃないか?
旅は長い。備えは多いほうがいい。」
ユリウスは馬車の扉を開いた。
「ルイ、覚悟はできているか?」
「うん。
俺は……知りたいんだ。」
地下で見つかった“本命門”。
自分を呼んだ“影”。
そして――深核と光核の意味。
「全部、確かめるために行く。」
ユリウスは静かに頷く。
「良い答えだ。
王都は学院とは比べ物にならないほど、
喧騒と陰謀が渦巻く場所だ。」
(陰謀ってさらっと言うなよ……)
「だからこそ、気を引き締めろ。
――鍵候補。」
その呼び名に、ルイは初めて胸に重みを感じた。
「行こう、ルイ!」
「おう!」
こうして――
王都への旅が幕を開ける。
だが彼らの知らぬところで、
王都の地下深くに潜む“影の王”は既に目を覚ましつつあった。
「……双核の器。
早く来い。
この世界の扉は――お前を待っている」
章区切り忘れてました。
学院編後編はもう少し先になります。




