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転生したら世界の鍵でした 〜俺と相棒で紡ぐ異世界物語〜  作者: くろうさ
第3章:王都編

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第19話:深核の“第一覚醒”──影狩り試験、暴走寸前

 学院裏庭・影狩り部隊専用訓練場。


 夜気が冷たく張りつくように漂っていた。

 ユリウスが地面に描いた魔法陣へ指を滑らせる。

 淡い紫の紋が円周へ滲み、空気が変質する。


「準備はいいか、ルイ」


「できれば帰りたい」


「無理だ。覚悟しろ」


(こいつ絶対楽しんでるだろ……)


 セリアは緊張で息を詰めながらルイの手を握っていた。


「ルイ……危なくなったら、わたし――」


「いい。絶対に俺から離れるな。」


 その言葉に少しだけセリアの頬が赤くなる。


「……うん」



 ユリウスは短剣を抜き、魔法陣に触れる。


「影よ……来い。」


 瞬間、魔法陣の中心から黒い液体のようなものが滲み上がり、

 形を持った“影獣”へと変化していった。


 四足、裂けた口、光の無い目。


 低く唸る。


「ギィ……アァァ……」


(うわ、見た目が完全にホラーなんだが!)


 ユリウスが淡々と告げる。


「“残滓”レベルの影獣だ。影門個体よりは弱い。

だが――噛まれれば終わる。」


「言い方が軽い!!」



 影獣が地を蹴った。


 その瞬間――


『ギアアアアアア!!!』


 影が一直線にルイへ突っ込む。


「っ!!」


 避けるより早く、

 ルイの胸奥―― 魂核がドクンと脈打った。


(う……っ!?)


 黒い霧が、心臓の奥で渦を巻く。


 今までとは違う。

 まるで何かが目覚めようとしている。


 視界が少し黒く染まる。


「ルイ!? 大丈夫!?!」


(なんだ……これ……!)


 影獣が迫るその瞬間。


 ──ボウッ!!!


 ルイの足元から黒炎のような魔力が噴き上がり、

 影獣の動きを一瞬だけ止めた。


「……ッ!」


 ユリウスが目を見開く。


「この魔力……まさか……!」



 黒炎はルイの胸へ吸い込まれていく。

 魂核が形を変えた。


 黒い核が――まるで“名乗る”ように震える。


(……お前……名前……?)


 脳裏へ直接響く。


『……深核アビス・コア……』


(っ……!?)


 それは低く、深く、底の見えない声。


 ユリウスが震える声で呟く。


「……深核アビスコア……!?

影の“残滓”ではない……深淵本流……ッ!」


 セリアがルイの腕を必死に掴む。


「ルイ……!! 黒が……出てる……!!」


 彼女の掌から白い光が漏れ、

 黒に触れた瞬間――


 白と黒が弾けあった。



 白光が黒を押し返す。


 ルイの視界が一瞬だけクリアになる。


(セリア……お前が押さえてくれてるのか)


 ユリウスは衝撃で言葉を失っていた。


「……まさか……

 光核ルーメンコアまで……!?

ありえない……

同時存在など……!」


(双核持ち(デュアルコア)……とか言われる流れだろこれ……!)


 影獣が再度跳ぶ。


「ギャアアアッ!!」


 だがルイの深核は既に“覚醒寸前”。


 影獣に向けて、黒の魔力が勝手に溢れる。


(やば……抑えきれない!!)



 その時だった。


 後ろからラザールが声を飛ばした。


「ルイ!! 自分の核を感じろ!!

 どちらでもない――その“中心”を掴め!!」


(中心……?)


 黒と白が暴れながら渦を作る。


 光の核――

 深の核――


 そのどちらにも属さない、

 “透明な一点”がある。


(……これ……か……)


 指先に力が入る。


 ツッ――と何かが繋がった。


 黒が沈み、白が収まり、

 影獣の牙が目前に迫る。


(このくらい……!)


 ルイの手が影獣の頭を掴んだ。


 黒い霧が砕けるように散る。


「ギ……ァ……」


 影獣は形を保てず、

 魔力の煙となって消滅した。



 静寂。


 ユリウス、絶句。


 セリア、涙目でルイを抱きしめる。


 ラザールは……笑っていた。


「やはりな。

 お前の核には“深”も“光”も宿る。

 だがどちらにも飲まれない……

 これがルイの本質だ。」


 ユリウスが震える声で言う。


「……双核持ち(デュアルコア)……

 本当に存在したとは……」


(いや……なんかすごいこと言ってる……!!)


 ルイは苦笑しながら呟いた。


「これ……試験、俺……合格……?」


 ユリウスはゆっくりと頷いた。


「合格どころじゃない。

 お前は……影狩り部隊が戦う“理由”そのものだ。」


(重い!!!)



こうして――


ルイの 深核アビスコア が初めて覚醒し、

同時に 光核ルーメンコア がそれを押し返すことで、

“両方の核を持つ少年”であると判明する。


この瞬間から、

王都、魔王軍、教会、天使勢力、裏社会まで――


世界中がルイを本気で狙い始める。

そろそろヒロインさん達増やしたり、スキル関連やら色々してきたいところ…

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