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Sparcring  作者: 空栖 彩琵
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それぞれの現在地

「後3ヶ月ですか」

「そうなる」

黒川は一瞬止まるというそんな経験を今して、石川巡査長に更に問いかける。

「お休みになられた方が良いのでは?」

「私には仕事しかしようがない。妻も認めてくれている」

「お子さんもいらっしゃいましたよね」

「アイツらはもう働いている。私如きに暇を持てあます様な人間ではない」

「気持ちってモノがあると思いますが、、」

「君が私に私的な事で時間を取るとはな。君を初めて遣った時はこうなるとは思わなかったものだ」

「お世話になってるので当然です。今では少し想いが届いているようで良かったです。」

「まぁ良い。伝えた私が悪かった。私も先を見過ぎた。生死を見慣れ過ぎたのかもしれん。私が末期癌だなんて言うのは拙僧だった」

「信頼に応えられず、すみません、、」

「若菜にはこの分だと言わない方が良いな。君が謝るのはやめてくれ。俺の愚かさが浮く」

何も応えられず顔を落とす黒川に石川が沈黙の後問いかける

「それでクロノスはどんな感じなんだ?」

「活発化しているのは確かです。この3ヶ月で資金を一気に集めている印象です」

「どういう意図を感じた?」

「絞りとっている印象です」

「その先に何がある?」

「カンラン石という安価な石を売り今更の経典。。桜木留姫空おうぎるきあという少女も出てきていくらでも解釈できそうです」

「桜木留姫空は誰の子なんだ?後基本情報じゃなくて君の見解を訊いていたんだが?」

「すみません。桜木留姫空は北海道の孤児院が出身というのが現在の情報であります。私個人としては宗教団体として破綻しかけてると思いますが、事件になりそうな感じはなく手は出し辛いかと思ってます」

「桜木留姫空を少女と言ったが何歳なんだ?」

「春に中学を卒業した15歳です」

「今は何をしている?」

「夜間学校に通いつつ日雇いの仕事をしているようです」

「そんな少女が何故クロノスの話に入ってくる?」

「留姫空は桜木里理、雄太夫婦に孤児院から5年前引き取られて、その一年後東京に三人でやって来て親と共に入信。彼女はカンラン石ではない石を与えられています。信者の間では青く光るという事らしい。石は弾性もあり留姫空はスーパーボールの様にして遊んでいるそう。発言は大人びていて頭の回転が早いようで、意味深な言葉と禅問答で言いくるめられているようです」

「ただの光るスーパーボールじゃないのか?」

「そう思うのが自然ですね」

「言いくるめるという事は役職を与えられているのか?」

「エージェントと言われているみたいです」

「既存のモノではないな。。」

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