帰還
「廻子も案外飯作るの上手くなったな。週末の件はこっちで言っておくから明日頑張れよ。お前ならできるさ。」
「わかった風に言うわねー。。まぁ任せなさい。私は前進あるのみよ」
「おやすみ。今日はゆっくり休めよ。明日の事は明日だ。もう連絡はとったんだろう?」
「うん。まぁ。向こうは手強いから積極的にはこなかった。こういうの本当に面倒くさい」
「お前のやりたい様にやってこい。絶対やらなきゃいけない事は無いんだ」
「ありがとう。帝都は変わらないね。私は変われるかな?」
「変わりたく無いなら変わらなくて良いじゃん。」
「ありがとう。おやすみ」
翌朝廻子は才木家の邸宅に来ていた。
「友梨奈じゃん。今日休み?朝ごはん食べた?」
「朝ご飯聞く意味あったの?父さんなら待ち構えてるわよ。廻子が話あるって言ったから面白過ぎて休みとった。それに私がいるべきじゃん?私発信だし」
「まぁそうか。助かるわ。アンタが想像してる通りなのがイラッとするけどね」
「これでまた顔合わせが少し簡単になるわね。あの頃が懐かしいわ」
「そんなに良いものじゃ無いわ。待たせる訳にはいかないし、案内してくれる?」
「もちのろんよ」
玄関を過ぎて長い廊下を突っ切って、案内されなくてもわかる様な、どんつきの部屋の襖を開ける友梨奈。
「才田君いらっしゃい。待ち構えていたよ。と友梨奈なら言ったかな?」
「お父さん私の話はしなくていいじゃない!折角来てくれたんだから」
「まぁ良いだろう。君の能力は娘からよく聞かされている。まず一応聞いておくと私達の理念は見てきたかね?」
「勿論把握しています。法律の勉強をする以上過敏なくらいにみてきたつもりですので」
「そうか。流石だな。向上心は大事だ。我々からの推薦で本当に良いのか?」
「勿論です。被疑者になった私を上手く扱ってくれるんじゃないかと思いますし、友梨奈さんをガッカリさせるわけにはいかないので」
「話が早いな。ポジションはどうしたい?」
「与えられるのではなくて、自分で掴ませてもらえる様に頑張ります。」
「掴むのもまた他人主導というところか、、面白い反応だよ。私からは以上だ。友梨奈と遊んでいってやってくれ」
「ありがとうございます」