あなたと半分こ。
「私」視点のお話です。
1人じゃアイスを食べ切れないと、
私はずっと泣いていた。
別に残してもよかったのに、
なんだかとっても悲しくて。
「じゃあ、僕と食べよう。」
そう言って、
笑ってくれた男の子。
それがとっても嬉しくて、
それからずっと半分こ。
今では私も大きくなって、
あなたと半分こしなくても良くなったけど。
それでもなんだか悲しい時は、
アイスを買って会いに行く。
昔の笑顔を思い出して、
あなたとアイスを半分こ。
カップが空になる頃には、
私も笑顔になれるから。
でも今日は、
私はずっと泣いたまま。
どうしても涙が止まらなくて、
あなたの顔も見ないまま。
今日ね、
クラスの子たちが話していたの。
あなたのことが好きだって。
ずっと続くと思ってた。
こうやって、
ずっと隣に座れると思ってた。
でもいつか。
今日のあの子じゃなくたって、
いつかあなたの隣には、
他の誰かが座るんだ。
いつまでも甘えてばかりいないように。
これで最後と選んだアイス。
だけど涙は止まらずに、
アイスはすっかり溶けてしまった。
そうだよね。
今日の私の悲しみは、
あなたと半分こじゃダメなんだ。
溶けてしまった最後のアイス。
半分こには出来ない涙。
2つを自分の手に持って、
覚悟を決めて立ち上がる。
その時。
背中を向けた私の手に、
あなたの手が触れる。
続けて届く言葉に、
思わず振り返った私の唇から、
想いが勝手に溢れてしまう。
あなたの顔が、
いつもより優しく見えた。
「半分こ」という言葉から浮かんだ作品です。
「私」の言葉は書きませんでしたが、幸せな結末を目指しました。
(よろしければ「僕」視点も読んでいただけると、わかりやすくなると思います。)
読んでいただき、ありがとうございました。