『離婚』
い、一応・・・
読む前に注意事項とかあるのでしょうか?
タイトルからして重たそうですから
自己責任でお読み下さいませ。(汗)
寒い冬も終わり、もうすぐ春という時に
それは、夕食後に突然告げられました・・・
突然・・・?
本当は、突然とかじゃなく分かっていた気がします。
両親の微妙な距離感とか・・・
母「あのね、お父さんとお母さん来月、離婚するの」
父「出来るだけ美奈には不自由させない様にする」
私「えっ?」
話の始まりは、何のクッションも無く
ストレートな言葉でした・・・
出来るだけ不自由しない様にと言うのは
多分、金銭面の事なのだと想う。
主に学費とかでしょうか(困)
私「ほ、本当に離婚するの?」
父「すまない・・・」
母「・・・・・・」
どうやら、離婚については既に決まっていたようで
これからの事を聞いてみると、お母さんは今住んでいる
この家を出て行くみたい。
私「・・・・・・」
母「美奈は、お父さんとお母さんどちらと暮らしたい?」
私「えっ・・・(困)」
父「美奈は女の子だし、お母さんと暮らした方が良いと想うが・・・」
母「来月からは大学で、一人暮らしだからあまり変わらないと想うけど」
私は・・・
大学へと進学して、来月から初めての一人暮らしを始めるので
どちらにしても、このお家を出る事に変わりないのですが
進学で家を出て行くのと、離婚して家を出て行くのとでは
全く意味が違います・・・(汗)
私「お母さんはどうするの? 一人暮らしするの?」
母「そうね、美奈と同じく一人暮らしよ」
私も一人暮らし、お母さんも一人暮らし、お父さんも一人暮らし。
普通に考えたらとても効率が悪い事ですが
ココロが絡むとそうも言えない事なのだと想う・・・
私「でも、お父さんは料理とか出来ないし家事全くダメダメだよ?」
父「そ、それは・・・(汗)」
母「・・・・・・(困)」
別に、お父さんの事は嫌いでもないし
お仕事大変だなってくらいしか考えた事なかったけど
想えばお父さんって料理とか全く出来ないし・・・
多分、洗濯機の使い方すら怪しい気がする(泣)
スーツとかシャツのアイロンとか・・・
母「今は、お父さんお母さんの事は良いから自分の為に決めなさい」
私「そ、そんな事を急に言われても・・・(汗)」
父「・・・・・・(困)」
普通に考えたら・・・
この場合、特殊な事情が無い限り
子供は母親に付いていきますよね・・・(汗)
私「う~ん・・・」
別に、私も来月から一人暮らしだし
今考えられる範囲では、あまり大差ないようにしか
感じないのですけど
将来、私が結婚して育児とかの事を考えると
やっぱり、お母さんと一緒の方が良いのでしょうか?
私「これって、今決めなきゃダメなの?」
母「別に、後から考え直して変えても良いのよ?」
父「どちらか決めたら、あとは逢ってダメとかもないし」
私「そうなんだ・・・」
両親が決めたルールとしては
お互いが逢う事は極力避けるみたいですが
私が行き来する事は別に問わないみたいです。
母「・・・・・・」
父「・・・・・・」
私「ごめんなさい、お父さん・・・」
父「気にするな 美奈が決めた事なら何も文句ない」
母「・・・・・・」
多分、お父さんだって最初から分かっていたのだと想う。
それが普通だもの・・・
わざわざ、私の口から聞かなくても良かったのに。
私「ねぇ? お父さんは、どうする気なの?」
父「お父さんか?」
私「うん・・・」
どうする気と聞いても、お家はあるのだし
会社だって普通に行くのだから
ここで一人暮らしなのでしょうけど・・・
私「このお家で一人暮らしなの? それとも、売り払ったりするの?」
父「お・・・」
私「お???」
なんか・・・
お父さんは、私とお母さんの顔を交互に見ながら
とても言い辛そうにしているけど・・・?
私「???」
母「???」
父「おと・・・」
何だかリビングのテレビから聞こえる番組の音声が
今は、ヤケに大きく聞こえます・・・
ホント今まで気にした事なかったけれど
家って、こんなに静かなものなのですね・・・
父「おとう・・・」
私「お父ぅ?」
母「???」
ほんの少し、深呼吸をしてお父さんは軽く眼を閉じ
うつむきながら言葉を続けました・・・
父「お父さんも」
私「も?」
母「も?」
父「お父さんも、やっぱりお母さんに付いていく!」
私「はっ?」
母「えっ?」
ちょっと・・・
何かの聞き間違いでしょうか???
私「お父さん? 今なんて?」
父「お父さんも、一緒に行く・・・」
母「ちょっと、何を言っているの???」
どうやら、聞き間違いではないようです・・・(汗)
でも、聞き間違いじゃなかったら何っ!?
私「どう言う事!?」
父「お父さん、やっぱり一人暮らしとか無理だ・・・(泣)」
母「なっ! なにを今更っ!」
私「確かに、お父さんに一人暮らしは無理そうだけど・・・?」
父「美奈の言う通りだ、お父さん一人暮らしは無理だっ(泣)」
母「だからっ! 何を言っているのっ!?」
お母さんにも予想外の展開らしく・・・
変な意味で混乱しております(汗)
私「でも、本当にお父さんが一人暮らしとか無理だよ?」
父「・・・・・・(涙)」
母「だからって、そんなの理由にならないでしょっ!!」
う~ん・・・
離婚を決めた2人の間では、家事が出来ないとかは
相手に対して考慮する必要の無い事でしょうけど・・・
私「でも、料理が出来なくてもスーパーとかで総菜を買えば?」
父「うぐっ・・・(焦)」
母「そうよ。 牛丼屋さんとか、食事の方法は沢山有るでしょ」
確かに・・・
今の世の中、スーパーには少しは健康に配慮したお弁当とか
沢山並んでいますし、24時間いつでも牛丼が食べられたり
ファミレスで済ませる事も出来ます。
そもそも、一人暮らしでも自炊しないとか冷蔵庫すら買わない
って人が最近居るって聞きますし。
私「とりあえず、お父さんは餓死しないよ?」
父「はうっ!!(泣)」
母「だから大丈夫よ。洗濯だってコインランドリーがあるし」
私「そうそう♪ 私だって初めての一人暮らし始めるんだし」
父「・・・・・・(泣)」
私「そもそも、離婚してお母さんと一緒に行ったら意味ないじゃない」
母「そうよ、なんで離婚して一緒に暮らすのよ」
本当その通りです。
離婚して、私は大学へ行く為に一人暮らし
お母さんも、この家を出て一人暮らし
お父さんは、この家で一人暮らし?。
離婚したらそれが当たり前です。
私「あっ・・・?」
母「どうしたの?」
父「うん?」
私「そう言えば、そもそも何で離婚するの?」
父「えっ?」
私「まだ、離婚する理由を聞いてないけど???」
母「・・・・・・?」
父「?????」
私「うん? なに? どうしたの???」
なんか、夕食後に告げられた離婚します宣言。
両親が離婚する事は既に決定していて
今後の事もある程度分かりましたが・・・
肝心の、離婚する理由は聞いておりません。
私「ねぇ? なんで離婚する事になったの?」
父「・・・・・・」
母「・・・・・・」
私「な、なに? 何で黙っているの???」
少しの沈黙の後・・・
最初に、離婚の理由を話し始めたのはお母さんでした。
母「お母さんね。ポメラニアンが飼いたかったの」
私「ポメラニアンって、ふわふわの犬?」
母「そうなの。ずっと前から飼いたいって想っていたの」
私「別に良いんじゃないの???」
父「実は、お父さんも・・・」
私「お父さんも?」
父「お父さんも猫を飼いたいとずっと想って居たんだ」
私「猫?」
父「ラグドールっていう品種で」
私「知ってるよ? 長毛種だよね? 飼ってる友達が居るもん」
な~んか・・・
嫌な予感がします。
そして、嫌な予感って当たるものです・・・
私「一応聞くけど、離婚の理由ってペット飼う飼わないの話?」
母「ぎくっ!」
父「はうっ!」
私「・・・本当にっ!?」
この人達・・・ 一体何してくれてるのっ!?
って、ちょっと苛立ってしまいます。
私「それで? ペットの何が原因で離婚になったの?」
母「お母さんは犬が飼いたいって言ったの」
父「お父さんは猫が飼いたいって言ったんだ」
私「それで?」
母「猫は柱とか爪で傷つけるから嫌なの」
父「犬だって家具を囓ったりするから・・・」
私「まぁ、動物だもの当たり前じゃない」
結局の所、お母さんは犬派でお父さんは猫派。
ペットは飼いたいけど、どちらを飼うかで揉めたみたい・・・
私「そんな理由で・・・(呆)」
父「・・・・・・」
母「・・・・・・」
私「確かポメラニアンって15万円くらいじゃない?」
母「それくらいが相場みたい・・・」
私「ラグドールも同じくらいだったと想うけど?」
父「よ、よく知ってるな???」
私「ホームセンターのペットコーナーとかで見た記憶あるもの」
離婚して、住まいを探したり必要最低限の生活雑貨揃えたり
毎日外食したりスーツをクリーニングに出したり
そんな事するなら・・・
私「40万円くらいでしょ? 犬も猫も飼えば良いじゃない」
母「!?」
父「!?」
私「何をそんなに驚いているの???」
父「その手があったか(驚)」
母「そうよね?(嬉)」
私「・・・・・・・・・はぁ?(苛っ)」
もう、この2人・・・
今すぐ保健所に連れて行って欲しいくらい
私は苛立っておりますっ!!(怒)
なんなら殺処分でっ!(苛)
私「じゃぁ、離婚は取り消しで良いよねっ!(怒)」
母「うっ・・・(汗)」
父「・・・(汗)」
私「もうっ! 返事はっ!!!(苛)」
両親『は、はいっ!(泣)』
結局、あれだけ犬派とか猫派とか言って居たのに
どっちも、ふわふわで可愛いし
種族が違っても仲良く遊んでいますし
何より、お父さんもお母さんも両方を可愛がっているので
問題無いようです。
これって、親バカと言うよりは
バカな親なのではっ!?(泣)
まぁ、良いですけど♪(///)
---------------------------------
って感じにまとめておきますねっ♪
にゃはは~
最後までお読み頂き有り難うございました。
一応ですよ?
言っておきますけども
私は猫派です。
と言うか、猫です♪
普通のっ!
本当に普通の猫です。