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6.気づきませんでした

メリルを宥め、私は自室へ戻った。


そういえばフリアンの見張りは母様がしてくれたらしい。母様は、優しい。けれど怒らせてはいけない人種である。怒鳴り散らすならまだいいが無言でニッコリと笑顔を向けてくるのである。しかも目が笑っていない。


まぁどちらにせよフリアンは母様がいれば大丈夫だろう。


一息ついてベッドに寝転がる。そして前世とは本当に違うのだなと実感する。今さっき脱いだドレス、それにベルリス王子との会話があったからかもしれない。


そういえばベルリス王子の最後の迫力は凄かったな。部下とはいえ大人を黙らせるなんて。話し方といい、全てが洗練されていた。


そういえば前世のゲームで似たような設定のキャラがいたなー。小さい頃から何でもできる完璧な王子。頭も良く回るし、腹黒王子という別名もあった。


そのゲームがまた面白くて、恋愛ゲームとRPGゲームが両方あってそれぞれのストーリーを楽しめるのだ。


その王子は恋愛ルートの攻略対象だった。その性格のおかげで攻略が凄く難しかった。


名前は確かベルリス・ハーモニリカだったっけ。王国の第一王子で…………





ん?





えーっと、さっきいた王子の名前って何だっけ?


あれ?そういやゲームの外見ととても似てるぞ?


この国の名前は……



はい、ハーモニリカ国です。見た目も中身も完璧に一致してます。


城の外装もなんか見たことあるような気がしてたけど気のせいだと思ってた。


ということで言います。




「ここってゲームの世界じゃんか!!!?」






だが待て、落ち着け私よ。まだ確定した訳じゃないぞ……


でも、本当にあの大好きなゲームの世界なのだとしたらそれこそヒャッフーって叫んでしまいたい。


確証が得られるまで調べてみるとしよう。





「ヒャッフー!!ぃやったー!!」


とりあえず今の声が誰にも聞こえなかったことを祈りつつ、手元にあるチェック表をもう一度見る。


名前だけだが何人ものキャラクターが確認できた。主人公が見つからなかったということは冒険ルートなのだろうか。


大好きなゲームの世界に転生。ゲーム好きなら誰もが願ったことのある夢………


それが叶ってしまっていたのだ!!


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