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16.変装作戦!


ヘロヘロで部屋に帰ってきた私はベッドに倒れこんだ。



「いつまでそんな死んだような顔をしているのだ」


本当にもう…私、兄様が9歳だからってナメてた。あの人はもう魔物を超えた恐怖がある。



「それで…何故こんなに羽毛が運ばれて来たのだ?」



私が牧場へ行って取ってこようとしたもの。それがこの羽毛である。通りがかったメリルに頼んで取って来てもらったのだ。まぁ、メリルにもまたみっちり怒られましたけどね……


メリルには他の人には内緒だと伝えておいた。デキる従者は約束をちゃんと守ってくれる…はず。



「それは置いといて、さぁクラウ!変装作戦開始よ!」


「変装…別の魔獣に姿を似せるという事だったな。それで?何に似せるのだ?」



「ふっふっふっ、我ながらよく思いついたと思うわ…これならば絶対にバレないもの…そう、クラウが変装するのは……





サンダーバードよ!!」






「ああ、なんだかそんな気がしていた」


「え?なんで?それに反応薄くない?」


「予想通りだったからな。というかレイラ、他の翼が生えた魔獣を見たことがあるか?」


「私だって考えて出した答えだし、他の魔獣だって見たことくらい……」


「…やはり、安直なんだな。意外性の欠片もない」


「なにを!で、でもこれならバレないでしょ?実際私も一度間違えたし!!」


「レイラだけだろうな。我とサンダーバードを間違えるのは」


「そんなに言うなら試してみるしかないじゃない!絶対バレないから!」


「我がどうしたってそうさせる気だろうが!…本当にバレたら終わりなんだからな?」


「大丈夫だって。ほら、始めるよ。ぬいぐるみみたいに着たり脱いだりできるといいよねぇ。」


「…もう、好きにすれば良い」



そんな諦めたクラウの声は聞こえず、私はクラウの変装ぬいぐるみ作りを母様に夕飯だと声を掛けられるまで熱中していた。



ちなみに母様にも怒られました。森に行ったことはメリルにチクられていたようです。兄様と同じで笑顔が怖かったです。



そしてついに…


…うん、なんとか完成!!ちょっと色が変わっちゃった所があるけど特別なサンダーバードとか言えば誤魔化せるよね!



クラウに見せたらなにかを諦めたような顔をして


「何故色が変わるんだ……原色ならまだ分かりにくいものを…」



と、ぼやかれましたが着てくれました。

色に関してはリアルさを求めてもうちょっと色を変えようと思ったら一部分へんな色になったなったんだよね。


着てみてもらって感想。


「どっからどう見てもサンダーバードね!!うん!それにしか思えない!!!」


「レイラ…お前の目にはなにが…いや、頭か?頭が駄目なのか…?」



さぁ、夕飯を食べに兄様達の所へ行こう。負ける気がしないね!!!



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