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やばい人に関わってしまったかもしれない

「ん??」


「ぇ…ぁ…いや・・・その・・・」


男はそう言ってはニコニコしゃがみこんでは僕を見てきた、その笑みには一体どんな思いが込められているのかわからなくて僕はただ恐怖しか感じない


「・・・っ」


「??ん?どうかしたかい?」


「・・・っ」


僕はどう答えたらいいのかわからなくなり固まってしまった、頭の中は完全にぐちゃぐちゃになってしまい何も考えられない状態になっている、ここで正直に答えて楽になってしまってもいいがそれは得策ではない、そう本心が語っている気がする、いや普通はこう思うに違いない


「・・・」


「っ!!な、な、なにか、僕の顔に、ついてま、ますか、ね・・・??あ、あはは・・・」


ずっとこちらを見られている事に耐えかねた明はそう言っては明らかに嘘くさい笑みを浮かべ言った、一言一言に震えている様子が伺える


「・・・いや、君、すごい汗搔いてるし、それに顔色も悪いようだけど、大丈夫かい??」


「っ!!」


男が考える素振りから心配そうな表情を浮かべては明にそう言った、そして明はそんな男の言葉に固まった、理由は簡単、自分が恐怖付いている事がばれていたからだ


「・・・あっ、もしかしてどこか体調悪かったり?、もしそうだったら今すぐ救急車呼ぶけど、どうす」


男が携帯を取り出してはそう言おうとした時だった、どこからかギュルルルル~!!と音が鳴り響いた、そんな音に唖然としている男は数回瞬きをしてはその音を出した張本人を見た、それは明だった、明は腹を抑えては地面に頭を付けプルプルと震えていた


「・・・もしかしてだけど、お腹空いてたりするのかい??」


「・・・・・・はぃ…」


明はどこか諦めた様子で男のその問いに顔を上げて答えた、腹の音を聞かれた事に恥ずかしく思ったのか頬を少し赤く染め、そして出来るだけ目線を合わせないようにとそっぽ向いている


「・・・あぁ、なるほどね、今更だけど君、見たところなにも持ってないんだね、お金も何も」


「!っう・・・は、はい・・・」


明はそう言いながら諦めたのかおとなしくそう言った、そんな明の反応に男は何か考えてはこう言った


「・・・よし、わかった、それじゃあ君に私が奢ってあげようかな、何もお金も持っていない君に」


「・・・・・・えっ」


男からの予想外すぎる言葉に明は伏せていた顔をあげては裏返った声を出した


「その変わりとなんだけど、君の名前、そして君がここにいた理由、後君のそのボロボロな服装の理由について教えてもらえるかな?これが交換条件なんだけど、どうかな?」


男から出された交換条件があまりにも今の自分にとって最悪な交換条件に明は再び顔を青ざめては俯いた、そして明の頭の中ではご飯を食べれずに飢えて、餓死して死ぬか、腹いっぱいご飯を奢ってもらって自分の現状を話すかと悩んでいた、そして約一分間の間悩み、出した答えは


「・・・わかりました、僕の事について話します、・・・だから」


「・・・だから?」


「・・・お腹いっぱい、奢ってください・・・」


「・・・了解しました」





「アムアムアム!!モグモグモグ!!ごくごくごくごく!!アムもぐもぐアム!!」


「おぉ~、すごい食べっぷりだねぇ」


今来ている場所はファミレスだった、そして次々と注文してはダイ〇ン、掃除機のように明の口の中に吸い込まれていく、そしてそんなあまりの食べっぷりに店の人、そして他の人はドン引きしていた、ハムスターのように口の中に料理が入っては膨らんでいく、明自身、見た目が中世的な為その食いっぷりも不思議と可愛く見える、他の男がやった場合はただ目の毒でしかないが


「えっと、それじゃあ早速聞きたい事があるんだけど、いいかな?」


「もだこんうおじゅモグモグおぼんいうく」


男の言った事に対し明は口いっぱいに詰めては噛みながら答えた、だが残念ながら言葉は通じずただ口の中に溜まった食べ物が汚く飛び散るだけ


「えっと、それじゃあ、食べ終わってから君の紹介をしてくれるといいよ、最初は僕からするからさ、あっ、食べながらでいいから聞いてくれると嬉しいんだけど平気かな?」


「もぐぐもぐ」


明はそう頷いては皿を手にとり口の中に料理を流しこんではまた食べていく、そして明のその反応を見ていた男は笑みを浮かべてはコートの懐から白い紙を一枚出した、それは名刺だった


「それじゃあ自己紹介といこうか、えっと、それじゃあまず私の名前なんだけどね、化野昌宗あだしのまさむねって言うんだ、で、私が属している所なんだけどね、能力者自警団って言う所に務めているんだよ」


男はそう言っては明の目の前に名刺を差し出した、そして明はその名刺を見ては食べるのを中断した


「・・・能力者自警団??」


「うん、その名の通り能力者が集う自警団だよ、まぁ表向きにはなってない自警団なんだけどね」


男、化野はそう言いながら苦笑いしては腕を組み椅子に体を預けた、そして一方で明はこう思っていた、もしかしてやばい人に関わったのではないか、と


「っえ、えっと・・・それって、一体何をする、自警団なんですか・・・??」


「う~ん、そうだなぁ、簡単に言っちゃうと危ない事件関係の事について解決する仕事とか、かな、まぁ、たまに能力者を相手に戦ったりする時もあるけどね」


化野はそう言っては店員さんを呼びコーヒーを頼んでいる、そして明はあまりにも非日常的、パラレルすぎる化野からの話に呆然としてしまった


「・・・化野さん」


「ん??どうかしたかい??」


「・・・僕、全然理解ができません・・・」


「・・・っぷ、まぁ、そりゃそうだろうね」


化野はそう言っては寄りかかっていた体を起こしては真面目な表情に変わった、その様子に気付いた明は冷や汗を浮かべ唾を飲み込んだ


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