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つないだ手  作者: あつこ
7/23

2‐5

ーーーーーー

ーーー 


顔を向けると、片方の眉を下げてあたしの顔を見る男の子がいた。


「え?」


その男の子が言いたいことが、いまいるちわからなかった。


「さっき、玄関で、頭。」


まるで、キーワードを出すように、ひとつ、ひとつを彼は言った。


「あ!!!!!」


あの時の!

との声は、出なかった。

驚きすぎて。


「大丈夫?」

「あ、え?あ、うん。だ、大丈夫。ごめ、ありがとう。」


明らかな挙動不審な対応。

また、失敗した。

顔が赤らいでいくのがわかる。


「んじゃ、よかったわ。なんま、いたそうだったもん。」


くしゃっと笑ってから、彼はあたしにそう言った。

あたしはまた

あ、うん。なんて、愛想のない返事をして目をそらしてしまった。


「つか俺、大石。これからよろしく~…誰さん?」

「えと、佐伯。佐伯なつき…です。」

「よろしく。佐伯。」


くしゃっと笑う癖に、落ち着いて話す彼は、あの時のあたしから見たら余裕そうで、少しだけ大人に感じた。


もしかしたら、この時からもう。

この時から、あたしはあなたが気になっていたのかもしれないね。

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