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ジプシーな夜旅へ
年暮れる海の乱反射
刹那の前に弾けた光
一瞬前に触れてた水の
煌びやかさを投げかける
服に染み付く潮のにおいと
はじめて目にした水平線は
ぼくの胸には大きすぎてて
あらわす言葉が出てこない
近すぎる星明かりの下に
遠く瞬く街のネオン
闇も光も混ざって溶けて
滲む視界が夜になる
朝になったら
なくなるのかな
このウソみたいな ホント
サンルーフのない
閉塞的な車で
肌に刺さるくらい
解放的なココロ
何を脱ぎ捨てたのだっけ
何に縛られてたのだっけ
分からなくなった
分からないけれど
分かりたくなんてないから
ペンと紙も持たず
好奇心だけ握りしめて
さあ ジプシーな夜旅に
巻き込まれに行こうよ
さあ ファンタジーなココロで
主人公になろうよ
堅苦しい決まりも
文法もルールもいらない
冒険にレールなんかいらない
ほら ジプシーなココロで
夢みたいな夢をみようよ




