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幻想片想い

幻想片思い


見上げる月は上弦の月

星をつがえてふるえる光

流れ落ちるはひとすじの

闇夜を撫でる願い星

見知らぬ夜に 佇むひとの

行方を照らしてくれますか


明け方の空

切り裂く光

今日と昨日の境目

夢を纏って目を覚ます

月の背中に 夢を預けて

覚めないように目をつぶる


望月の夜

星の鏡に

預けた夢が

映るまで


覚めない夢を

冷ます現実

伸ばし伸ばした両の手は

何時かの影をかき抱く

冷たい胸に 抱いたものは

ただひとすじの日の光


望月の夜

星の鏡に

預けた夢が

映るまで


夜を待たずに

朝へ朝へと

明日も光に会いにゆく

預けた夢が映るまで


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