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朝の小道
話したいと思った 君に
触れたいと思った
会いたいと思った その時には
手遅れになってた
朝の決まった時間
この道を通る君と
すれ違うためだけに
この道を歩いた
話しかけるでもなく
目を合わせることもなく
遠くからくる君に
近づいて遠ざかるだけ
いつから気がついたろう 君に
ココロ奪われたろう
気がついてないだろう? 君は
行き過ぎるココロ
金縛りにあったような
そんな初めての感覚
うまく呼吸もできない
君を見ていると
なにか脈絡があれば
話しかけられるのに
会釈もなにもできない
そんな臆病な自分
声をかけようか いっそ
勇気振り絞って
お茶に誘ったら 君は
笑ってくれないかな
降って湧いたような
行き過ぎるココロ
君に伝える術を
探す 朝の小道
迷い決めあぐねて
君を想ってばかり
きっと明日にも
その次にも ずっと




