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プラスチック・ムーン
丸い月夜のあやしい光
暗い夜道の明るい歩道
そこにかしこに
お化けはいても
ただここにしか
ぼくはいない
いつか歩いたあの娘との道
いつかは通る黄泉の道
どちらも湿ってあやしいけれど
どこか火照ってあたたかい
どちらもホンモノ
嘘じゃない
かかってたっけ
いつかの宵も
まんまる綺麗なお月さま
ニセモノみたいに
でんと構えて
二人の肩に微笑んだ
白い街灯雪がちらつき
赤い街灯心が揺れる
青信号で進むつま先
未だまだまだ青二才
それでもいいのさ
グリーンなのさ
紅葉半分染まりにけりて
銀杏の絨毯街路樹の下
くすむ灰色雨模様
黄色い雨傘よく映える
酸いも甘いも知らぬ間に
白んでゆくは若さかな
照らしておくれ
あの宵みたく
ニセモノだって構わない
淡い光が見てられなくて
頑張るぼくになれるよう
光っておくれ
ニセモノの月
張子細工の
プラスチック・ムーン
かかる天幕間違えてても
きっと背中は押せるから
天使の嘘を
待っているから




