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第18話:提案

ミステリー研究部。

略してミス研。

この何ともうさんくさい部活(まだ同好会らしい)に僕は所属している。

活動場所は図書室。

部員数は8人と、最近急に増えた。

なのでリーダーである林田さんは生徒会に、同好会から部への昇格を申請している。

林田さんと田辺は未だに、優ちゃんを霊として見ている。

……間違ってはいないけどね。

そういえば最近、あの人たちは優ちゃんに対して何もしてこないなぁ。

それこそ最初の方はお経を聞かせたり、お札を貼ったり、ある時は壁をくぐりぬけさせようとしたり、そりゃもういろいろとしてた。

でも優ちゃんにそんな事しても意味はない。

輪廻してる身だから肉体は普通の人間だし、お札で成仏するほど不安定じゃない。

それに、お経で成仏しちゃう体だったら僕の家なんかで暮らしていけないよ。

まぁなんにせよ何もしてこないのは悪い事じゃない。

でも全くしてこないとなると、ちょっと不安になってくる。

「ねぇねぇ乃理ちゃん。」

そんな僕の心配なんて露知らず、優ちゃんはいつも通りの明るさで林田さんに話しかける。

「なんですか神田さん?それに部活の時は『部長』と呼ぶように言ったでしょ。」

「えぇ〜〜だってまだ同好会でしょ?いいじゃーん。」

「けじめはつけて下さい。それで?何ですか?」

林田さんは呆れつつも優ちゃんに聞く。

「あのね、活動して二週間以上立つのに一度もミステリーっぽい事してないなーっと思って。明ちゃんもそう思うでしょ?」

「え?う、うん。そうだね。」

実は優ちゃんが気づいてないだけで、林田さんたちはちゃんとお化けに対する実験をしてたんだけどね。

「だから、そろそろ何かやろうよ。もう読書も飽きちゃったし。」

「そ、そうですね〜。うーん。……田辺君、何か良い考えありますか?」

「はっ!?えっと……そう言われましても…………。」

いきなり話をふられた田辺は隣に座っている副部長の春日と、向かいにいる僕とを交互にみた。

ちなみに僕に助けを求められても何もできないので、本を読んでるフリをしてできるだけ目を合わせないようにした。

そうして少したった時、いつもはマンガを読んでる佐藤が珍しく発言した。

「はいはーい。俺、提案がありまーっす。」

「あら、どんな案ですの?」

「オカルト研究会らしく、肝試しなんていいと思いまーす。」

「オカルトじゃなくてミステリーですのに……。まぁでも、いいんじゃないんでしょうか。どうですか皆さん?」

「まだ夏じゃないけど……うん、いいんじゃないかな。どう思う?中川くん。」

北原さんは読みかけの本を閉じながら僕に問いかけた。

ここに入ったおかげで北原さんと同じ空間で過ごす時間が増え、必然的に話すことも多くなった。

それが、この同好会に入って良かったなぁと思う唯一の点だ。

「うん。僕も北原さんに賛成。」

僕は北原さんに憧れている。

いや、恋焦がれていると言った方がいいかな。

これは自惚れという訳ではないが、僕と北原さんの距離は優ちゃんが現われた前よりずっと近くなってると思う。

これも全て優ちゃんのおかげなんだけど。

「じゃあ決まりですね。今度のお休みの日にでも、肝試しをしましょうか。」

肝試し。

それが意味する事に気づいた時には、もう反対できる雰囲気ではなかった。

え〜、一年ぶりの投稿です。

もはや「こいつって誰?」と感じてるのが99%かと思います。それでも1%は覚えてて下さっていると信じたいです。

この話が途中なのにも関わらず、一年以上もほったらかしだったのには、一応!訳があります。

まぁ単純に言えば、自信が無くなったからです(おいおい……)。そして次第に自分が小説を書いていた事すら忘れていってしまいました。それがこの前たまたま思い出してこのサイトに来てみれば、なんとまだこんな哀れな(?)作者の作品をまだ見てくれている人たちがいる事に気がつきました。

そんな人たちのために書いていこうと決意を新たにしました。これからは心を入れ替え、ほぼ定期的に更新します!

なので、稚拙な文章とは思いますがどうぞよろしくお願いします。

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