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第2話 「断る」

今回はファンタジーって言うよりSF寄りっす。


それでは第2話どうぞ。

「ここ、何処だ?」


命の目が覚めた第一声がそれだった。


あの光に包まれた後の事を、命は覚えていない。


気がついたらこの真っ白な空間にいた。


「うっ…目が…」


真っ白な空間で目がチカチカするのか、少しふらつく。


「あ、目が覚めたんですね~」


そこへ、白く、長い髪を靡かせて、髪と同じく純白のワンピースのような服を着た美女が現れた。


まあ、胸は絶壁だが。


あえてもう一度言おう、胸は絶壁だ。


「アンタは…?そして此処は何処だ?」


「それは順を追ってお話しますので…此方にお座り下さい命さん」


とりあえず2人は座り、美女が何処からも無く出した湯飲みに注がれた茶を飲んで一息ついた。


「…で?」


ホッと息を吐いた命は、落ち着いた声で話を再開した。


と言うより結構落ち着いている。


「はい~。まずここは何処かと言われると…ここは世界と世界の狭間の時空間なのですよ~」


「…成る程…病院は何処にあるんだ?」


「私は精神病患者ではないのですよ~!」


両手を握り、上に振り上げて可愛らしく怒る美女。


「そして私は天使なのですよ~」


今度はエッヘンと無い胸を張る美女。


「…あ、そう言えば精神病院の窓には鉄格子があるんだよな?」


「だ~か~ら~!」


頬を膨らませてまた可愛らしく怒る。


「…まあ茶でも飲んで落ち着け」


「あ、はいスイマセン…」


そしてまた2人でズズーっと茶をすする。


「ってちっがーう!」


また落ち着いたと思ったら暴れ出す美女。


「面白いなお前。弄りがいがある」


「何で貴方がそんなに落ち着いているのですか~!」


「さあな?と言うか、さっさと落ち着いて詳しく説明しろ」


「…分かったのです…」


また座り、落ち着いて話を始める事になった。


「まあ、此処が時空間だとかアンタが天使だと言うのは1000万歩譲って認めるとしよう」


「それは譲り過ぎでは…」


「で、何故俺はこんな所にいるんだ?」


「じ、実は…」


気まずそうに目を逸らし、言いにくそうに口をモゴモゴさせる。


「実は…1ヶ月前に私達神々の手違いで1人の青年を死なせてしまい…お詫びとして魂と肉体を再構成して剣や魔法が発展している異世界に送り込んだのですが…」


「ですが?」


「その際にその世界で最高クラスの魔力が欲しいと言ったので与えたのですが…その力を利用して気に入らない人物や町や村を破壊し…更には気に入った女性を力ずくで自分の物にしているのです…」


その言葉を聞いた瞬間、命の眉がピクリと動いたのに、自称天使の美女は気づかない。


「それで…流石にそれは見過ごせないという事が会議で決まったので…私達は彼と同じ世界から彼を倒せる可能性のある者を探し出して異世界に行って貰う事にしたのです~」


「断る」


「なのでですね、ってまだ何も言ってませんよ!?」


「どうせ俺に異世界に行ってそいつを止めてくれと言うんだろう?俺は元の世界で爺を殺さなくちゃいけないからな。さっさと戻せこの貧乳女」


「そ、そうなのですが…あと貧乳って言わないで下さいぃ~」


命はキッパリと断るが、貧乳と言われた美女は目を潤ませてしまった。


流石の命もこれには焦る。


「ぐっ…な、泣くな…貧乳って言ったくらいで…」


「きっ、気にしてるんです~…」


慰めるが、美女の目はどんどん潤んでいく。


「うっ…わ、悪かった…無神経な事を言って…」


「は、はい…私もこんな事で泣いてスイマセンでした…」


お互いに頭を下げて謝罪する。


「あ、あの…どうかお願いします。彼を止められる力を持っているのは命さんくらいしかいないのです~」


美女は更に、手を地面につけて頭を下げる。つまり土下座だ。


「…(異世界か…剣や魔法が発展しているなら俺の力を伸ばすのにも丁度良い…今の俺じゃ爺に勝てないからな…あまり気は乗らないがやってやるか)引き受けよう」


「本当ですか!?ありがとうございますです~!」


顔を上げて立ち上がり、ピョンピョン飛び跳ねて喜んでいる。


「で、俺が行くのはどんな世界なんだ?」


「あ、はい!さっきも言いましたが剣や魔法が発展している世界です!安心して下さい!私達から力を授けますから!」


以来が受理された事でかなりテンションが上がっているらしい。


「力だと?」


「はい、貴方の世界に伝わる幻獣や天使や悪魔の力を体に宿す力と、神話上や歴史上に登場した武具を創りあげる力です~」


これがチートと呼ばれる能力ですね。分かります。


「…そんな能力が貰えるなら俺じゃなくてもいいんじゃないか?」


「確かに能力や武器自体は強力なのですがそれを扱える技能や、心が強い人物を探していて…貴方に決まったんです~」


命は武術にも長けているし、祖母を失った後の出来事で心もそれなりに強いだろう。


「そうか…俺の自力も伸ばせるし…行こうか」


「あ、はい!それではお供させて頂きます~」


その一言に、命のが眉を顰める。


「…お前も来るのか?」


「はい!私、見習い天使、そして最高神様からの伝達係を務めていますカガミといいます~」


「…足手纏いだから来るな」


「そ、そんな事ありません~!確かに戦闘はあまり出来ませんが白魔法は大の得意なんですから~!それに異世界でのナビゲートもします~!」


「…ハァ、勝手にしろ。足を引っ張るようだったら捨てていくからな」


「はい~!では出発します~!」


カガミがそう言った瞬間、命とカガミを白い光が包み込んだ。



□□□□□


「で、どういう状況だ?これは?」


「スイマセン~!転移する座標が上空にずれてしまいました~!」


どうやら、転移のミスにより落下している模様。


「カガミ、お前天使だろう?翼は無いのか?」


「翼があるのは最低でも下級の天使からなので…私は見習いなので翼は無いのです~!ゴメンなさい~!」


目から涙を流しながら謝罪するカガミだが、勿論落下は続いている。


「こうなったら仕方ないな…おい、幻獣や天使や悪魔の力を体に宿す力はどう使えばいいんだ?」


「え!?あ、使いたい力を頭に思い浮かべて契約(コントラクト)と叫んで下さい~!」


「そうか…契約(コントラクト)・ドラゴン!」


そう叫ぶと、命の背中から竜のような翼が生え、腕は肩まで緑色の鱗が現れ、頭からは竜の角が2本生えてきた。


「成る程…これが…」


「納得していないで助けて下さい~!もうすぐ地面です~!」


命はまずカガミをお姫様抱っこで支えると、背中の翼に力を込めて広げると、落下が止まり、宙に浮かぶ。


「きゃっ!?///み、命さん!?///」


「暴れるな!とりあえず下に降りるぞ」


少し暴れるカガミだが、竜の肉体能力も付加されている状態の命なので抑えられる。


そして地面に降りる命だが、その回りには鉄のガラクタがあった。


ガラクタの中には、車、電話、ラジオ、などがあるが、全てボロボロで使い物にならなさそうだ。


「おい、この世界は魔法が発達しているんじゃ無かったのか?嘘ついたならしばくぞ?」


「ひぇっ!?えと…ここはこの世界の中で南北に分かれる大陸の北大陸の最西端にある場所ですね。ここでは遥か昔に命さんの世界と同じく科学が発達していたのですが…とある実験の失敗で滅びてしまったそうです~」


怯えながらも世界のナビゲートとしてこの場所の説明を始める。


「そうか…ここから一番近い町は?」


「ここから東に歩けばこの場所…通称鉄の大地から抜けて更に森を抜けた先に町があるはずです」


「まずはそこを目指すか。契約・解除」


そう言うと命の体が元通りに戻っていき、人間の姿になった。


「よし、まずはこのガラクタの山を越えるか」


目の前にある車を飛び越えようと跳ぶと、命自身の予想を超える高さまで跳び上がってしまった。


その高さ、実に10m。


そして命は離れたガラクタの山の頂上に着地した。


「どうなっているんだ?流石の俺でもここまでのジャンプは出来ないぞ…?」


「あ~…この世界は命さんの世界よりも重力がかなり弱いんです~。でもそこまで跳べるのは命さんの元々の身体能力が高いからだと思います~」


その説明を受けて、命は足に力を込めて全力で跳び上がる。


すると、その高さは30m弱まで跳び上がった。


「まさか此処までとは…!」


しかしこの高さは命にも予想外だったので上空で体制を崩し、落ちていった。


「うおおおおおおおおっ!?」


そしてガラクタの山の中へ落下した。


「いたた…ってそこまで痛くない…?」


30mの上空から落下すれば、流石の命も怪我をする筈だが、怪我所か落下の衝撃も殆ど無かった。


「これも重力が弱いせいか…」


服に汚れを叩いて落としながら立ち上がる命だが、目の前の物体に目を奪われた。


「命さーん!大丈夫ですか~!?」


慌てて追ってきたカガミが、ガラクタの間から走ってくる。


「はぁ…はぁ…はぁ…!私は元々運動できないから重力が弱くても疲れるみたいです~…」


カガミは命に声をかけるが、目の前の物体に目を奪われている命には届いていない。


「はぁ…はぁ…み、命さん?どうしたんですか~?」


「これは…」


命の目の前にある物、それは大きな船のような物だった。


ただしボロボロ。


「ふぁ~…凄いですね~…」


カガミもこれには驚いている。


「カガミ、これは何だ…?」


「これは…多分、滅びた国で使われていた飛空艇(ひくうてい)だと思います~」


「飛空艇?」


「はい、最高神様が言うには滅びた国が昔空を飛ぶために科学と魔法を組み合わせた物だとか…現在はどの国でも作ることの出来ない物です」


その言葉を聞いて命はニヤリと笑う。相変わらず悪どい笑みだ。


「でも大分損傷していますね~」


「…これ、直すぞ」


その命の一言で、カガミは目を広げて驚く。


「えぇ~!?でも飛空艇を直す方法なんて私知りませんよぉ~!?」


「俺は機械弄りが趣味の一つだ。部品は周りのガラクタを使えばいいし設計が分かれば十分可能だ」


「えぇ~!?でも食料とかはどうするんですかぁ~?」


「東に行けば町があるんだろう?契約を使って飛べばすぐに行き帰りできる」


「で、でもお金が…!」


「行く途中で魔物でも討伐して部位を売ればいい。まだ異議があるか?無いならとっとと行くぞ」


納得いかない表情のカガミを置いて先に飛空艇へと入っていく命。


「あ…ま、待って下さい~!」


それに慌てて付いていくカガミであった。



□□□□□


「中は…思ったより綺麗だな…もっと埃っぽいと思ったがそうでもないな」


「うぅ~…恐いですぅ~」


薄暗い廊下を歩いている命とカガミだが、カガミは命の腰に巻かれている上着の裾を掴んでいる。


「手を離せ、歩きにくい」


命は後ろを向き、顔を(しか)めて突っぱねる言い方をするが…


「お、お願いします~…私こういうのに弱いんです~…」


「チッ…ならもう少し離れろ」


目に涙を溜めたカガミに負けた。


暫く廊下を歩いていると、廊下の向こうに小さな光が見える。


「何だありゃあ?」


「ひっ!?お、お化けですかぁ~…?」


しかし、その光が近づいてくると同時に、ウィーンと機械的な音が聞こえる。


「これは…!」


ようやく光の正体が見える程に近づいた。


丸い円盤に4つの機械的な足が付いており、円盤の上には機関銃のような物が装着されている。


光の正体は、円盤の横の部分に装着されているカメラのような部分だった。


「な、何ですかこれ…?」


「…銃が付いているし、まさか警備ロボか何かか?」


カメラが命達に向くと、ピピピとカメラが反応し、命も身構える。


『シンニュウシャハッケン。ハイジョコウドウニイコウシマス』


次の瞬間、上に取り付けられている機関銃が発砲された。


「うおっ!?」


「きゃあっ!」


何とか避けるが、銃は方向を変えて再び命達を狙う。


『ハイジョシマス』


するといきなり天井付近に赤いランプが付いてウーウーと警報が鳴る。


そして警備ロボからはダダダダと銃が連射される音が辺りに響く。


「チィ!こんな所で契約なんて使ったら飛空艇が壊れるな…おいカガミ!武器を作るにはどうすればいい?」


「創りたい武器を想像して創造(クリエイト)と言って下さい~!」


「そうか、少し離れてろ。創造(クリエイト)村正(むらまさ)!」


カガミが命の上着の裾を離すと、命の左手に光が集束され、一本の刀が現れた。


日本に伝わる刀、村正。徳川家にとっては妖刀として浅からぬ因縁のある刀だ。


本来はこの刀を打った人物の名が代々村正として継がれていくだけだが、歴史に名を残す刀だけあってかなりの業物だ。


命は、鞘から村正を抜き、撃たれる銃弾を左右に移動しながら避けて警備ロボに接近する。


「荒神式刀剣術・撃鉄(げきてつ)!」


村正を振り抜くと、鉄であるはずの警備ロボを易々と切り裂いた。


この技は剣に余計な力を入れずに、しなる鞭のように振る柔の剣であり、鉄をも切り裂く技である。


『ガ…ガ…』


すると警備ロボは軽く爆発してその場に崩れ落ちた。


「カガミ、さっさと行くぞ」


村正を鞘に戻し、早足でその場から離れる命。


「ふぇ?どうしてですか~?」


「こういった警備ロボは1機というのはまず無い。それにさっき警報が出たし、さっさとしないと…」


ウィーンウィーンという機械的な音が複数聞こえる。


天井の赤いランプのお陰で廊下の見通しも良くなったので廊下の向こうが見える。


その廊下の向こうに見えるのは…


「あ…さっきの警備ロボットさん…あ、あんなに~!?」


そう、廊下の向こうには10機以上の警備ロボが此方に向かってきている。


「ったくお前が早くしないからだぞ…?さあ行くぞ!」


村正を左手に、警備ロボが向かってくる方とは逆に走る。


「あっ!待ってください~!」


その後ろをカガミも付いてくるが、どんどん命と距離が開いていく。


「はぁ…はぁ…はぁ…!ま、待って…!」


しかし命が行く方向からも警備ロボが7機迫ってくる。


「くそっ…こっちもか!」


村正を逆手に抜くと、放たれる銃弾をジャンプして回避し、警備ロボの上に着地すると、そのまま村正を突き立てた。


「撃鉄!」


更にそのまま村正を振り、目の前の警備ロボを切り裂いた。


今突き立てたのと、切り裂いたのを合わせて2機が戦闘不能になる。


機関銃で命を撃つ警備ロボだが、命は警備ロボの下に滑り込み、下から斬り付ける。


「撃鉄!」


これで3機が戦闘不能になった。


しかし、滑り込んで尻餅を着いた状態なので、機関銃で狙われる。


「くっ!」


それを横に転がって回避するが、機関銃の狙いも追ってくる。


「聖なる光よ…彼の者を敵から守りたまえ…守護結界!」


カガミが呟くと、命の前に光で模られた盾が現れ、銃の攻撃を防いだ。


「これはっ…!?」


戸惑う命だが、その隙に立ち上がる。


「荒神式刀剣術…」


鞘に村正を収めて、居合いの構えを取る。


「瞬撃!」


キィィィィン!と鍔の鳴る音が響くと、残りの警備ロボが全て断ち切られた。


この瞬撃は、居合いの構えから、音をも超える速さで相手を斬る技である。


「ふぁ!命さん凄いです~!」


「おいカガミ、さっきの盾はお前か?」


「あ、はい!下級白魔法の一つの守護結界です~」


「そう言えば、白魔法が得意だって言ってたな」


「はい、下級はほぼ全て、中級も一部は使えますよ~」


そんな事を言っている内に、後ろから警備ロボが追いついてきてしまった。


「こんな事してる場合じゃないな。行くぞ!」


再び鞘に正宗を収めて右手でカガミの手を引きながら走り出す。


「ふぁ~!速いですよ~!」


そのまま走っていると、目の前に階段が見える。


「よし、下りる…ってこっちからもか…」


階段の下からも警備ロボが上って来ていた。


「後ろからも追いつかれちゃいましたぁ~!」


完全に挟み撃ちの構図になっている。


「どどど、どうしましょう~!?」


「喧しい、黙れ」


前からも後ろからも警備ロボが迫ってきており、銃口が2人を狙う。


「…来い!」


命は、カガミを再びお姫様抱っこする。


「ふぇっ!?///ど、どうしたんですか命さん?///」


「掴まってろよ、落ちても拾ってやらんからな」


銃弾が放たれた瞬間に、走って階段を飛び降りる。


その勢いで、カガミは命の首に手を回して抱きつく。


「ひゃあああああああああああ~!?」


そして命は、警備ロボを足蹴に、もう1度跳ぶと階段の下に辿り着いた。


しかし警備ロボは瞬時に反応し、後ろを振り返ると発砲する。


「チィ!」


舌打ちをすると、そのまま走ってその先に進む。


「あ!命さん!あそこに部屋がありますよ~!」


カガミが指差した先には、機械的な一つの扉。


「よし、あそこに逃げ込むか」


そのまま走って逃げ切り、扉を開けて中に逃げ込んだ。


扉を閉めると、カガミを降ろしてバリケードとして近くの机やら棚やらを扉の前に置く。


直後、ドォン!と扉に何かが激突する音が聞こえる。


「ひゃわっ!?こ、これじゃあそんなに持ちませんよ~!」


「分かってるから静かにしろ」


流石にあんなに大量に警備ロボに入ってこられたら大技で吹き飛ばすしかないだろうが、そうすればこの飛空艇もタダでは済まないだろう。


「…これはっ!?」


しかし命の視線は、その先の物にまたしても釘付けになる。


「どうしたんですか~?命さ…ん……」


その視線の先には、一つのカプセルのような物体。


その中には、瑠璃色の短い髪をした美女が、機械的な白いスーツを着て眠っていた。


「この人、どうしたんでしょうか~?」


「分からんが…ちょっと待ってろ」


命はカプセルに近づき、機材に装着されているキーボードを打つ。


そしてその傍にあるディスプレイにはこう表示された。


BR-02・アスカ起動 マスターネームを入力して下さい


「マスターネーム?」


突然の事で少し戸惑う命だが、後ろからドォンとまた何かぶつかる音が聞こえる。


「命さん!もう扉が持ちませんよぉ~!」


「まあ、この際俺の名前でいいか」


そう思い、命はキーボードで自分の名前を入力する。


マスターネーム・荒神命


そしてエンターキーを押すと同時に後ろの扉が破られた。


「ひゃわっ!」


「チッ!もう来たか…!」


振り向いて村正を抜く命と、扉が破られた音で驚くカガミ。


2人は後ろのカプセルの中の美女が目覚めた事に気が付かない。


そして警備ロボが次々に部屋に入ってこようとする。


「ここはもう大技で仕留めるか…!」


しかしその直後、カプセルが開き、中の美女が中から出てくる。


「ん?お前…!?」


「あ、目が覚めたんですか~?」


2人の問いに答えず、目覚めた美女は右腕を前に出す。


すると突然腕が変形し、腕の半ばから黒い銃身が現れる。


「なっ…!?仕込み銃だと!?」


「マスターへの敵対兵器を確認。排除します」


そしてその銃口から淡い水色の光が灯り、そこから大きな光が放たれると、警備ロボの直撃して爆発を起こして吹き飛ばした。


その爆破に巻き込まれて、警備ロボは全て戦闘不能になってしまっていた。


「凄い威力です~!?」


「だが無駄な破壊は一切無しか…!」


そして瑠璃色髪の美女は振り返ると俺に向かって跪いた。


「私はBR-02、パーソナルネームはアスカ。我が(マイマスター)、何なりとご命令を」


「「…は?」」


その言葉に、命とカガミの声が被った。

三点「どうでしたか?今回の後書きは見習い天使のカガミさんに来ていただきました」


カガミ「よろしくお願いします~」


三点「さて、今回は魔法について聞きたいのですが?」


カガミ「それは作者さんの仕事なのでは~?」


三点「いいジャマイカ?」


カガミ「はい~。分かりました~。魔法には下級、中級、上級、特級につれて習得難易度が上がっていきます」


三点「ほうほうこの辺は王道だね?」


カガミ「そして魔法は火、水、風、雷、土が黒魔法に分類されて光と木が白魔法に分類されます。黒魔法は攻撃に、白魔法は補助や回復が得意な魔法が多いです」


三点「…」


カガミ「そして杖などは装備すると魔法の効果を高める働きをします。魔法を使うには、魔力を集中してイメージし、決まった詠唱を唱える事で発動します~」


三点「…」


カガミ「以上です。…作者さんどうしました~?」


三点「ぐ~…」←爆睡


カガミ「って寝てないで起きてください~!」


三点「ハッ!?さ、さて次回予告!


飛空艇で目覚めた謎の美女!命を主と言うその訳は?


そして命達は最初の町に行きある物を探す最中で…?


次回、第3話「SFの次は王道ファンタジーか」をお楽しみに!」


カガミ「無視しないで下さい~!」







三点「ぐ~…」←爆睡

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