閑話~その頃の皆さんpart2~
今までの閑話より更に短いです。なのであと一話更新します
~鬼の場合~
「萃香・・・」
「・・・・・・」
「大丈夫だ、大和なら絶対に大丈夫だよ。あんたの息子なんだ、あんたが信じないでどうするんだよ」
「大和が出て行ってからもう何年経ったと思ってるんだい・・・人の寿命なら、大和も・・・」
「多分今頃は魔法使いになって修行中なんだよ!あの子は修行が好きだから!!」
「そう、なのかな?うん・・・そうだよね。大和は必ず帰って来る。約束したもんね」
(こうは言ったけど、私はともかくお前の母はもう待てないぞ。
せめてどうしているかでも解れば・・・。八雲にでも探してもらうか)
大和の行方が解らない鬼たちは、まるでお通夜のように静けさの中にいた。
~鬼神と隙間の場合~
「では我々も間もなくそちらへ移住する。受け入れ準備はできておろうな?」
「もちろんですわ。山に住む鬼・天狗・河童、その他もろもろの受け入れは完璧です」
「では近いうちに行かせてもらう」
「お待ちしております」
「・・・ふう、ようやく一段落ね」
「お疲れ様です紫様。お茶をどうぞ」
「ありがとう藍。まったく、鬼神を前にすると流石に私でも精神的にクルわ」
「心中察します」
(けどこれで前準備は完成、流れには乗った。
後は方向を修正していくだけでいい。さて、久しぶりに・・・)
「寝るわ。後よろしく」
「え、ちょっ紫様!?」
起きたら久しぶりにあの子の様子でも探してみましょうか。
・・・そういえば、あの子って今何処にいるのかしら?
~天狗と河童の場合~
「文はアレだね、大和が心配で取り乱したりはしないね」
「何よ急に。・・・心配はしているわよ?」
「へ~。てっきりもう忘れちゃったかと」
「そんなわけないじゃない。私はね、信じているの」
「信じている?」
「そうよ。大和は今まで嘘を吐いても、大事な時には絶対に嘘は吐かなかったでしょ?
いつも実現させてきた。だから今回も大丈夫。それだけで私は待っていられる」
「へ~。文もいろいろと考えてるんだね」
はあ、罪な奴だよ大和は。
でももう出て行ってから随分経つんだ。早く帰ってきなよ、私も文も待っているからさ。
~焼き鳥・花屋の場合~
「はぁ、私は本当に強くなっているのか?」
「ふぅ、最近暇ね。何かないかしら?」
「「あ?」」
「久しぶりじゃねえかフラワーマスター。お花弄りは辞めたのかよ?」
「あら、誰かと思えばあの時の雑魚じゃない。生きてたの」
「「あ゛あ゛!?」」
「上等じゃねえか。せっかくだし、どれだけこの炎が強くなったか試させてもらおうか」
「ふう。これだから身の程しらずは・・・」
プチン♯
このあと何十年か、出会うごとにお互いストレス発散の為に衝突するのであった。
大和が旅に出て(人としては)かなりの時間が経ちました。蓬莱山での闘いが終わった頃だと思ってください