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東方伊吹伝  作者: 大根
第三章:永遠の蓬莱島
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蓬莱島編エピローグ

どうせならエピローグまで出しちまえ

「まったく、あんたホントに無茶しすぎよ。どうすんのよこの左腕」


「あはは~、どうしましょうか~」



まったく、後のことなんか何にも考えずに真正面からぶつかっちゃって・・・。



「それにしてもまあ、あんたこの子にプロポーズでもするつもり?守ってやるなんて」


「へ?何のこと?」



こ、この天然め!女の子はそう言われたら勘違いするわよ、この馬鹿!



「う、う~ん」


「お、アキナ気がついた?」


「兄さん!?・・・そうだ、私負けたんだね」



見れば見るほど大和そっくりね。しかも女の子になった大和か・・・イイ。

落ち込む姿も中々可愛らしい、家で飼いたくなっちゃいそう。



「アキナはこれからどうするの?」


「私は・・・月に帰るよ。もう一度、やり直してみる。

 難しいだろうけど、兄さんの言った通り頑張ってみる」



「ん。えらいぞアキナ。僕も応援する」


「兄さ~~~~ん!!」



とか言って大和に抱きつく馬鹿2号。前言撤回、やっぱコイツ要らない。



「いつまでくっついてんのよ!は・な・れ・ろ~~~!!」


「嫉妬は醜いですよ輝夜姫。底が知れるわ」


「なんですって~~~~!!??」



ムカつくところまでそっくりねこの兄妹は!?












そんなふざけた雰囲気をぶち壊すような轟音が一つ。



「なんだ!?」



即座に警戒態勢に入る3人。怪我をしているとはいえ、そこは武人(一人除く)。

この切り替えはさすがと言うべきか。


爆煙の中から出てきた影は2つ。



「師匠!?」「隊長!?」



「あら、二人とも無事みたいね」「副長!無事だったか!!」



師匠と、おそらく月の隊長であろう。

二人の闘いはまだ終わっていなかったようで、こっちまで来たみたいだ。

隊長さんは傷だらけ、傷の無い場所を探すほうが難しいくらい負傷しているけど、師匠は服が破れているだけだ。



「あんた何処見てんのよ!」


「ひでぶ!?」



服が破けて適度にエロイ師匠を見てたら輝夜に吹っ飛ばされた。

あの、輝夜さん。僕一応ケガ人なんですけど・・・?



「副長、撤退するぞ!!」「アイアイサ~」



吹っ飛ばされている間に隊長さんがアキナを抱きかかえて距離をとっていた。



「兄さ~~ん、私まだ諦めてないから~~。また迎えに来るね~~~!!」



なんて言葉を残し、二人は僕たちの前から去って行った。



「良かったの永琳?あの二人逃がしちゃって」


「かまわないわ。それよりも・・・」


「ええ・・・私たちの勝ちよ!!」



当初の予定通り、月の部隊は壊滅し残った人も撤退した。これで一応の危険は去ったのだ。














「あの・・・師匠、アキナから全て聞きました」



一息ついた後、僕はこう切り出した

僕の一言で一気に冷えていく場の空気。



「ちょっと大和、いきなりそれは・・・」


「いいのよ輝夜。・・・ごめんなさい、あなたをd「ありがとうございます」・・・え?」




「僕がこうやって此処にいられるのは、師匠が僕を生んでくれたからです。

 確かに、それまで『僕達』はただの実験体に過ぎなかったかもしれません。

 でも『僕』は、あなたに大変お世話になりました。この御恩を忘れて怒るなんてできません。


 貴方のことだから、罪の意識に苛まれているのでしょう?だから、皆を代表して言っておきます」




    ――――――貴方を許すよ、永琳――――――――




「あ・・・・・・」


「って言っても、僕の主観みたいな感じで「う、うぅ、ぐすっ」はい!?」



ちょっ!?師匠!?何で泣いてんの!?



「や~ま~と~、私の永琳を泣かすなんていい度胸してるじゃな~い?」


「ちょっ、僕はそんなつもりじゃ!?」


「う、ヒック・・・あり、がとう。ありがとう・・・大和」




「師匠・・・」




泣いている師匠の腕の中に包まれて、できるだけ尊敬する師の泣き顔を見ないようにする。

だって僕は、不敵で無敵な師匠が好きだから。



















騒ぎから数日、師匠の不思議な薬を飲んで怪我が癒えたある日。



「この島を消す?」



「うむ。月の民にばれてしまったのでな、仕方のないことだ」


「だから、私たちも此処を出ることになるわ」



う~む、外の世界か。久しぶりだなぁ。これでやっと大陸に向かえるわけだ。



「大和、私に付いてきなさい!・・・って言いたいけれど、貴方は自分の夢を追うといいわ」


「輝夜(そういったら全力で逃げるつもりだったよ)・・ありがとう。師父や輝夜たちはどうするの?」



「私たちはもう一度日の本に行くわ。そこで安住の地を探すの」



「私はそうだな・・・久しぶりの一人旅でもするか」



「魔法使いになったら私たちを探しにいらっしゃい。最高のもてなしをしてあげる」



やった!その時までに師匠を越えて見せますよ?





「じゃあね、大和。風邪には注意するのよ」



最初から最後まですいませんね師匠。



「大和・・・目を瞑りなさい」


「殴られたくないから嫌です」



経験則からして、殴られることが解ってます。経験則なめんな。



「本気で殴るわよ!?いいから瞑る!!」



おお怖!?いつもの3割増しに怖いっす。

目をつぶって衝撃に耐える準備をしていると、唇に柔らかい感触。



「は?」


「これは貸しよ。ちゃんと返しにきなさいよね。永琳!行くわよ!!」



驚きの余り、茫然とする僕を尻目に二人は去って行った。



「ふむ、若いことはいいことだ」


「師父、こういう時に弟子はどうするべきなんでせう?」



「ふむ、女心の修行もすべきだったかもしれないな。ほら、これは私からの餞別だ。

 君が魔法使いになれば必ず役に立つ物だから大事にしなさい」



渡されたものは鉄が錆びたような塊。なんだこれ?



「はあ、ありがとうございます」



貰えるものは貰っておく。役に立つと言われれば尚更ね。



「ではもう行け。大陸はあちらだ。飛んでいけばすぐに着く」


「・・・今までお世話になりました。この御恩は一生忘れません」


「当然だ」



最後までストレートな人だ。そんな師父だからこそ、僕は最後までついて行けた。


さようなら、師父。また会いましょう。






若干涙ぐみながら蓬莱島を後にする。

僕はここで、またも掛け替えのない絆を手に入れることができた。輝夜にアキナ、師匠に師父。


大切な人達との出会いと別れは、僕に様々な影響を与えた。



「大切なものが一気に増えた。皆の為にも、僕は僕の夢を叶えに行こう!」




    そして物語の舞台は大陸へと移る。


    

            




                    蓬莱島編 完



最早テンション高すぎて何がなんだかわかんね。ここまで来たらエピローグも出しちまえ、おまェは早さだけが取り柄だろがァ!


という強迫観念にかられたのでもう出しました。もうやめて、話のストックは0よ!というわけで、しばらく執筆期間をとります。自然消滅しないようにはしますが、今まで通りの投稿は無理だと思うので注意してください。とか言いつつ適度に吐き出しますけど


感想とかもらえるとモチベーションも高まりますので、送ってもらえるとうれしいです。対応はしますので。それじゃまた

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