対峙
雪暦の上では既に春も過ぎようかという季節。だが何時になっても春は訪れず、未だ幻想郷には冬景色が広がっている。振り積もった雪を退ける作業をする人間、冬故に冬眠から抜け出せない動物や妖怪。そして冬と言う一年に一度しかない季節を謳歌する妖怪や妖精。幻想郷に春は来ずとも、それでも住人達は何時も通りに生活を送っていた。
そんな小雪が舞う曇天の下を四つの人影が飛んでいた。目的は異変解決ただ一つ。
「それにしても寒いわね…。もっと厚着してくるんだった」
一人は博麗の巫女である博麗霊夢。冬にも拘らず、お馴染みの脇の見える巫女服を着こなしている。しかしそれでも寒いものは寒いのか、時折肩を擦りながら白い吐息を吐いている姿は少し痛ましい。脇を隠せば巫女は立たず、巫女無くして脇は立たず。霊夢の脇は冬空の下でも何時も通りだった。
「お前はそれがお似合いだと思うぞ。それに咲夜を見てみろよ。この寒い中をあんな短いスカートで頑張ってるんだぜ?」
一人は魔法の森に住む普通の魔法使い、霧雨魔理沙。魔法使いらしい白黒の衣装を身に纏い、まるでお手本のように箒に跨っている。とある人物に師弟の契りを結んで貰う為に訪れた少女も今回の異変解決に参加することになった。
「私はメイドですから。メイドはいかなる時もメイド服を着用しないと駄目なのです。大和様も大魔導のローブを羽織ってらっしゃるではないですか。それと同じですよ」
一人は紅魔館でメイド長に就いている十六夜咲夜。何時ものようにメイド服を着こなしているが、それでも冬用らしくマフラーまで巻いているのは流石瀟洒なメイドと言ったところだろう。こちらは紅魔館の主であるレミリアからの命を受けているために参加することとなった。
「僕の場合は着てないとパチュリーに怒られるんだよ。魔法使いとしての自覚が足りないって」
そして四人の中で唯一の男、千年もの時を生きてきた魔法使い兼武術家の伊吹大和。黒ジャージの上から白のローブを羽織ると言う、魔理沙と同じく白黒な格好をしている。ただしこちらに限っては『奇妙な』 と付くが。それなりに温かそうな格好をしているからか、無茶な修行の成果で寒さに抵抗が出来てしまっているのか、はたまた大魔導師のローブのおかげかは定かではないが、一人だけ寒そうにしていない。
「大和さん、私たちは何処へ向かってるの? 付いて来いって言われたから付いて行ってるけど……」
「つまりはそこに異変の主がいるかって言うことだよな…。なー師匠、本当に場所はあってるのか?」
「前の私達のように狂言ではないですからね、少々不安です。ええ、本当に少しだけ」
「なにこのアウェーな状況…」
訝しげな視線を送ってくる三人に大和は溜息を吐きながら頭を抱えた。大和にしてみれば今回の異変も先の紅霧異変と同様に仕組まれていたものでしかなかった。何せ冬が始まる前にわざわざ異変を起こしますとの言を受け取っていたのだから。なのでそこに行けば異変自体は解決できるだろうと、異変自体に関しては楽観的に考えていた。
それを三人に説明すればいいのだろうが、どうしてか大和は説明しなかった。
有り体に言えば面倒だからという理由だが、今の大和には三人に説明が出来るほど余裕がなかったのだ。妖夢を打倒し、異変の首謀者である西行寺幽々子を打倒するだけなら緊張などすることはなかっただろう。妖夢とは何度も模擬戦をした仲であるし、幽々子が幻想郷を本気でどうこうするはずがないと知っているから。
だが今回はその後に八雲紫がいる。今まで生きてきた自分の人生と、これからの人生を賭けた闘いが待っている。それを前にした大和には、未だ幼さを残す三人を何時も通りに相手をするだけの余裕が無かった。大和が絶対に勝てると思えるのならば余裕も出るだろうが、そう大胆に構えられないのが伊吹大和と言う者でもある。
「とりあえず、冥界にある白玉楼へ向かうからしっかりと付いて来て。そこに行けば首謀者がいるだろうから」
「ああ、大和さんの知り合いなのね?」
「ああ、知り合いだろうな」
「実は裏で繋がりがあって、私達を嵌めるつもりだったり…」
「到着すれば直ぐに異変の首謀者との闘いになるから準備しておくように! 解った!?」
「「「はいはい」」」
「…駄目だ、もう僕挫けそう……」
そんな大和のことなど知らないと言わんばかりにマイペースを崩さない三人に、大和は遙か眼下の地面へと視線を落すのであった。
◇◆◇◆◇◆◇
冥界……白玉楼へと続く長い階段では一人の少女が待ち人を待ち構えていた。
長刀楼観剣を背中に、脇差ほどの白楼剣を後腰に差して真っ直ぐ正面を見続けている。背は低く、あどけなさが残る顔からは刀などと言う凶器は不相応なものでしかないだろう。しかしそこに佇む少女、魂魄妖夢にとってはその言葉こそが不相応。吊りあがった眉、力強く光る鋭い眼光……近づく者を一刀の下に切り捨てる鋭さを感じ出している。そこに居るのはもはや少女などと言う可憐な花ではなく、三本の鋭い刀と言っても過言ではない。
―――――来た
前を見据えながら小さく呟かれた言葉は誰にも聞こえることはなく、周囲を飛び舞う人魂のようにユラユラと消えていった。しかしその目の先ではしっかりと一人の男の姿を捉えている。
魂魄妖夢と伊吹大和。二人の関係を紐解くと、それほど深い仲ではないことが解るだろう。
彼女は白玉楼の主、西行寺幽々子の剣術指南役兼庭師。剣術指南役の肩書きに恥じることない使い手である。そんな彼女に剣を教えたのは祖父である妖忌だが、知らず彼女を高みまで導いたのは他でもない大和だった。
長い年月、人の一生よりも長い時の中で二人は剣と拳を交わらせていた。始めこそ、実力と経験で勝る大和の勝利は揺るがないものであった。だが一年、二年……十年と月日が流れていくと力関係は一変していった。何時の間にか、妖夢は大和にとっての数少ない実戦を感じさせてくれる相手になったのだ。
それは既に実力が拮抗しだしたことを意味している。妖夢はそれを理解している。解っているからこそ、今回の主の計らいに感謝して尽きないのだ。祖父の紹介から始まり、闘う術を教え受けた相手であり、今では越えるべき最大の壁。大和にとっての紫がそうであるように、妖夢にとっての大和がそれだ。それだけに、今回の一戦に込める想いには尋常ならざるものが含まれている。
「………」
「………」
そんな二人の間に言葉などと言う無粋なモノは必要ない。
他の三人には目もくれず、ただ大和だけを見つめ続ける妖夢。大和もそれに応え、真っ直ぐ妖夢を見つめ返す。霊夢たちはそんな二人に声を掛けるべきか否か決めかねていた。何時になく真剣と殺伐とした雰囲気を前に言葉を失ってしまっていた。
「霊夢、それと咲夜ちゃん。この階段を昇った先に大きな桜の木がある。気の流れを見るに、たぶんそこがこの異変の終着点だ。先に行って」
「……全員で掛ればいいじゃない。その方が早く片付くわ」
「そんなことをすれば死人が出るよ、間違いなく。全員で掛るなら、今の彼女なら形振り構わず向かってくる。僕はルール無用の殺し合いになんてしたくない。だから先に行くんだ」
「恐れながら大和様。私達の中の誰かが負けるとでも?」
「おい師匠、私だって姐さんに鍛えられてきたんだ。そう簡単にやられるかよ」
「お前の為に言ってるんだよ。それに咲夜ちゃん、僕に良いようにあしらわれた君じゃまず間違いなく斬られるよ。もちろんお前も、捨て身に走られれば霊夢や僕でさえも」
魔理沙を当て馬にする。当初、大和はそう踏んでいたが、そのような甘い考えは改めざる得ないと直感した。今の妖夢がからは嘗て自身が立ち向かっていた相手と同様、強者たる証が全身から溢れ出て見てとれた。なればこそ、未だ実力不足であろう魔理沙を当てるのは無意味だと大和は結論付けた。当て馬にすらならないかもしれないと。
「だから僕が相手をする。この中で妖夢を知っているのは僕だけだ。対処法も弱点も全部知り尽くしているから大丈夫」
「……解ったわ。ここは大和さんに任せる」
「霊夢!?」
「無駄よメイド。大和さんがああなったら誰も止めることは出来ない。あんたも知ってるんでしょう?」
「……そうですね。大和様はとんでもない石頭の馬鹿野郎でした」
「なら先へ進むわよ。ほら魔理沙、あんたも」
「…いや、私は残るぜ。残って全てを見届ける。師弟は一心同体だからな」
了解し、先へ進もうとする咲夜とは変わり、魔理沙は大和の隣から一歩も動かなかった。そこが自分の場所だと言わんばかりに。例え自分の出番がなくとも師弟は共に。大和にその気が無いが、魔理沙はそんなことなど関係ない、心は既に大和の弟子であると言っているのだ。それこそが一番の選択だと言わんばかりに。
そんな魔理沙を見た霊夢は、ほんの僅かに唇を歪ませる。
「…大和さん?」
「好きにすればいいさ。僕の見通しの甘さが招いた結果だし」
しかめっ面で確認を取る霊夢に、大和は苦笑して返した。付き合いが長い分、霊夢の僅かな変化も大和には手に取るように解る。そんな可愛い反応を見てしまえば、重圧に押しつぶされそうだった大和にも本来の余裕が見え始めた。
―――ケアレスミスだね。でも……ま、いっか。こうなったら試験は無しの方向で考えておこう。後で有耶無耶に出来るだろうし。でもやっぱり出来ることなら弐秒でもいいから当て馬にして体力温存とかも…?
その上でこんなことを考えている大和であった。やっぱり更に隙あらば盾にしてやろうか、などと人の風上にも置けないようなことも考えたが、流石にそれは止めておこうと踏みとどまった。
「じゃあ大和さん、気をつけて」
「御武運を」
「任された!」
頭上を越えて行く二人。しかし、やはりそれに目もくれない妖夢。視線は真っ直ぐ大和の目へと向けられ、自然体ながらも隙あらば斬ると訴えている。
(こいつは……師匠の言った通りヤバイな。私じゃまだ勝てねぇかも…)
そんな妖夢の姿を見た魔理沙はそう結論付けた。自分よりも強く、凛々しく、同じような姿形をしているにも拘わらず自身よりも数段上にいるであろう妖夢に羨望と僅かな嫉妬を抱きながら。しかしそんな考えをしていてはまた以前の惨めな自分に戻ってしまう。それに気付いた時、魔理沙は頭を振って考えを改め直した。
(勝てる勝てないじゃない。やるんだ。姐さんも言ってたじゃないか、師匠は何時だって勝てない勝負に勝ってきたって。それは勝てる勝てないを考えたからじゃない。絶対にやるって決めたから出来たことだって)
紅霧異変で完膚無きまでに叩き砕かれた誇りと自信を取り戻すために、魔理沙は妹紅から様々な経験談や問答を言い聞かされてきた。自分は何なのか。何が出来るのか。何が出来ないのか。何故そうまで弱いのか……。勝気な性格はなりを潜め、底なし沼のように沈んでいく心。それを拾いあげたのが妹紅だった。
――――そんなくだらないこと考える暇があるなら、自分の思った通りに動け。つまりは馬鹿になれってことだ
意気消沈とした魔理沙の問いに一つ一つ答えるのではなく、一言二言で片付けてしまう妹紅は正に『姐さん』 だった。始めは真剣に悩む故に渋っていたが、妹紅から大和の話を聞化されていくうちに考えることを放棄してしまった。大和の行動は一つ一つがあまりに無鉄砲で後を考えないものばかり。その姿は正しく妹紅の言った馬鹿そのものであったから。
(勝ち負けに関係ないのなら私もやりたい。けど師匠が止めるんなら私はそれに従うぜ。勝手に動いて不合格なんて冗談じゃねえからな)
魔理沙は帽子を深く被って表情を隠した。影となっている為に誰からも見えないが、もし大和が見ればこう言っただろう。妹紅の凶暴な笑みにそっくりだと。そして妹紅が見ればこう言っただろう。大和のアホ面にそっくりだと。
「白黒」
「名前は魔理沙だぜ、師匠」
「知ってる。でも呼んでやらない」
「師匠はいじめっ子だな。こんな乙女が名前で呼ぶのを許してるってのに」
「お馬鹿。乙女って言うのは慧音さんやこの先にいる幽々子さんのような人の事を言うんだ。お前はただの馬鹿餓鬼だ」
「そして師匠は私を上回る馬鹿野郎か…。馬鹿師弟だな」
「師匠じゃない!」
「とりあえず要件はなんだ? あちらさんは我慢の限界みたいだぜ?」
「………」
「みたいだね。白黒、試しに一回だけ闘ってみるか?」
「嫌だね。一度自分で言ったことは守ってくれよ。それに……あちらさんがそれを許さないだろうしな」
「……無論、貴女が相手をするというのなら斬り捨てるまでですが」
「だってよ。解ってんのか師匠? 私じゃ相手にならないって言われてるんだぜ? これこそやれやれだぜ、と言うべき所だと思わないか?」
「余裕見せて言うなよ!? 下に見られてるんだぞ!?」
「悔しいが事実だしな! いやぁ参ったぜ!」
胸を張って笑い声をあげる魔理沙に、前頭葉を押さえて渋い顔をする大和。無表情を貫いていた妖夢でさえ、そんな二人の様子を見て少し微笑んだ。何気ない会話にも以前にも増した唯我独尊な彼女の姿勢が際立つ。そんな魔理沙のペースに殺伐とした空気も緩んでしまい、苦笑や呆れといった緩い空気に場が包まれてしまった。
「ふふ…、面白い弟子をお持ちなんですね」
「弟子じゃない。弟子から逃げ出した半端者だ」
「そうなんですか? でも、何だか妬けちゃいます」
「なんだ? お前も師匠の弟子になりたいのか?」
「冗談言わないで下さい。ただでさえ手加減なしの手合わせを強要されてきたんですよ? それを倍返ししないと駄目なのに、弟子になったら頭が上がらないじゃないですか」
「それは困るな」
「言っておくけど、弟子は師の命令に逆らうのは禁止だからな。嫌なら弟子になるなんてもう言うなよ」
「それも困るな。師匠だって知ってるだろ? 私が縛られるのは嫌いなことくらい」
「……嫌でも憶えてるさ。そのせいで仲違いしたようなものだし。それにお前は「んん! 大和さん、お話もいいですけどそろそろ始めましょうか?」 ……後でじっくり言い聞かせてやる」
ジト目で見つめる大和に、魔理沙は肩を上げて返した。舐めているのか舐めていないのか、とりあえず大和には馬鹿にされているということが解った。
「それでは…」
「ルールは解ってるよね? スペルカードルール」
「ええ、知ってます。大技の前にカッコいい名前を叫べば良いと幽々子様から聞いてますから」
「……」
「あれ? 何か間違ってましたか?」
「イヤ何でもないヨ? 妖夢ちゃんがそう思うのならそれでいいと思うヨ? むしろそれが良いと思うヨ」
「変な方ですね。―――では」
両手に長短の剣を構える妖夢。
後腰に差していた短剣を逆手に持ち、もう片方の指からは無数の魔力糸を構築する大和。
「―――貴方を斬り捨てます」
(温存した状態でどれだけやれるか……いや、やるんだ。後には紫さんが控えているんだから)
瞬間、二人の姿はその場から消え去った。
◇◆◇◆◇◆◇
「大和さんが言っていた大きな桜の木……あれかしら?」
「あそこに春が集まっているみたいですし、間違いないですね」
長い階段を昇りきれば直ぐにでも目に入ってくるほどの大きい桜。未だ花は咲いていないが、そこから発せられている禍々しいオーラが感じられた。
「あれを咲かせるのはマズイわ……」
「確かに嫌な感じはするけど所詮は桜でしょう。咲いた所でどうなることもないのでは?」
「あんた気付かないの? あれ、満開に咲けばとんでもないことになるわよ。勘だけど」
「勘ね…」
霊夢の勘……そう言えばお嬢様からは博麗の勘は当たるものだから注意しておきなさいと言われていたわね。たかが桜にどれだけ危険なことが秘められているのかは知らないけど、ここは素直に従っているほうが無難か…。
「……いたわね」
「黒幕の登場ですか」
近づくけば見上げるほど大きな桜の木の前に一人の女が浮いていた。ふわふわと浮いている様子はまるで死人そのもの。いや、もしかしなくても本当に死んでいるのだろう。元々此処は冥界、生きているモノが住んでいるはずがない。
「いらっしゃい、紅白の蝶。そして悪魔の犬」
「そう言うあんたは春の亡霊?」
「姫の亡骸と言う所でしょう」
「幽霊には変わりないわ~」
「ただし死人と前に付く」
「貴女からは死んだ匂いがプンプンする」
「……お風呂に毎日入ってるのに?」
「「入っていても」」
よよよ……と、扇を取り出して泣きマネをする亡霊姫。風呂に入ったくらいで死人の匂いが消えるわけないじゃない。私が悪魔の犬と知っているのなら尚更臭うわ。
「さて、じゃあ本題に入りましょうか。お嬢様の目的はただ一つ、春を取り戻すこと」
「お花見をするには桜が必要。神社で花見をするために返してもらうわよ」
「お花見がしたいのなら後で御呼びしますわ。この桜、西行妖が満開になった時に」
「あんた馬鹿? 私は神社で花見がしたいって言ったじゃない」
「花見は地上でするもの。死んでまで生きようとは思わない」
冥界で花見をして気付いたら死んでたなんて冗談にもならない。それに死魂がうろつく冥界よりも太陽の眩しい地上のほうが桜も映える。冥界に来るのは死んでからでも遅くないのだから。
「うーん……じゃあこういう理由ならどうかしら? 実はこの西行妖に誰かが眠っていて、満開になればその誰かが目覚める。その誰かに会ってみたいからちょっと待って欲しいの」
「……何か嫌な予感がすると思えばそれが原因ね。…それが本音で良い? 何を企んでいるのかは知らないけど、異変を起こしたけじめはしっかりと着けて貰うわよ」
「せっかちな巫女だこと。御霊は変われど、その姿勢はあの時から何も変わっていない」
「……予定を変更するわ。ただでは潰さない。思いっきり叩き潰してあげる」
「霊夢…?」
あの時と亡霊姫が言った途端、霊夢の表情から色が完全に消えた。隣で見ている私でさえ首筋にピリピリとした感触が伝わってくる。霊夢はそれまでに殺気だっていた。初対面に思える二人にどんな確執があるのかは見当もつかないけど、所謂逆鱗に触れたと言うものなのだろう。ゾクリとする感触に少し震えが走った。
「ふふ、久しぶりに会ったのだから怒らないで頂戴。私は貴女のことを気に入っているのよ?」
「残念ながら完全に別人よ。そんな小細工は通用しないわ」
「小細工など用いませんわ。そんなことをしなくとも、私は貴女方よりも高みに居る」
「行くわよ咲夜。連携なんてしないから好き勝手に動きなさい」
「まったく……、面倒を見る対象が変わっただけじゃない」
「おいでなさいな、紅白の蝶。そして悪魔の犬。真に美しい闘いと言うものを教えてあげましょう」
早い五月病にでも掛っているのかと思うほど書けません。時間的にも内容的にも最悪の出来かもしれません。週一でも結構厳しいですねw それに三人称にするか一人称にするかで悩みながら書いていればこんなヘンテコな形になってしまいました。一人称で戦闘シーンが書ければそれでいいんですけど、どう書けばいいのか解らないのが辛いところです。内容が薄っぺらくなること間違いなしですから。
そんなこんなで妖々夢編。次回は妖夢対大和オンリーになるかと。どれだけ頑張れるか(主に私が) に掛ってます。
そしてお知らせです。この度またまた伊吹伝の動画を作って下さった方が現れました! と言っても前回と同じ方なのですが……本当に嬉しい限りです。この気持ちをどうすればいいのか解らないので、とりあえず宣伝させて頂きます。動画はニコニコ動画にありますので、皆さんお暇になれば一度見に行って見て下さい!
それではまた次回~