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東方伊吹伝  作者: 大根
第二章:外の世界
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陰陽寮怖い

今回も恐ろしく短いです


9月24日改訂




都一の本屋さんで魔法書を探していた僕は、紆余曲折を経て陰陽寮まで来ることになりました。で、現在は陰陽寮で陰陽師の方々に囲まれています。




「みんな聞いてくれ。魔法を使うことのできる少年を連れてきたぞ」




拉致の間違いですよ皆さん。有無も言わさず連れてこられたんですから。




「『見習い』魔法使いの大和です。よろしくおねがいします」




見習いの部分を強調しておく。過度に期待されても困るからね。それと、伊吹の名は伏せさせてもらいます。陰陽師の本拠地で妖怪の息子だって言うほどボケちゃいません。




「まだ小さな子供ではないか」


「このような者が大陸の術を?」


「平凡な顔立ちじゃのう、凡人にしか見えんわい」




ああ、やっぱりこうなった。大人は懐疑的で慎重深いって妹紅も言ってたし。それに僕がまだ10歳の子供だからってこともあるだろう。そんな子供がいきなり出てきて、はいそうですか、みたいなことになるはずないもんね。



あと最後の人、平凡言わないで。最近脆くなってる僕の心が傷つくから。





「まあ聞けみんな。都一の本屋の紹介だ。まだ私もどれほどのモノかは見てないが、きっと我々とは違う素晴らしい術を使うのだと思うぞ!」


「本屋の紹介とな」


「それは期待できそうだ」


「しかし才能なさそうじゃの」




煽るおじさんに、打って変わって掌を返すおじさん達。僕にそんな期待掛けさせてどうするつもりなんですか、大したこと出来ないのに……。



それにしても本屋さんは信頼されてるなぁ。でもごめんなさい、その信頼失っちゃうかも。



あと最後のお爺さん、大正解です。大正解ですが、凡人凡人言わないでください!





「さっそく帝に知らせようと思うのだが、帝は今どこに?」




それにしても皆さん、何でそんなに魔法への期待が強いんだろう? やっぱり大陸の術だからとか、帝が魔法の書を離さないと言うところから興味が沸くのかな。だったら、それほどの魔法がここにある書には書いてあるってことだよね。



……なんだ、また難易度が上がった気がする。





みな、少し待て。帝に報告するのはよい。じゃが、それよりも先にせねばならぬことがある」




助け舟参上! 大当たりお爺さんが僕の方を向いてちょっと待てと言ってくれた。面倒事を回避しようとしている僕に気付いてくれたんですか!?





「この子供がどのような魔法とやらを使うか見ねばならぬ。半端なものでは帝の機嫌を損ねる……それに、この子が帝に危険を及ぼすかどうか、見極める必要がある」





まったく違うじゃないですか! なんで危険かどうか見極めるとか言うのに、僕の実力は見抜いてくれないの? 書が大陸から渡って来たことが分かったからもう帰りたいんです、ほんとに。おじさん達も変な目で見てくるし……。帝に僕の魔法を見せるより、今の僕には大陸に渡ったほうが簡単な気がしてしかたがないんです。




「では修練所に向かうかの」





ぐへぇ……









◇◆◇◆◇◆◇









「見せてもらおうか。大陸の魔法とやらを」




魔法書だけ手に入れば僕はそれでいいのにね、なんでこうなったかなぁ……。でも仕方ない、もう逃げられないし覚悟決めますか! できれば大技一発見せるだけで許してください!




「いきます!」




体中の魔力を練りながら掌に集中、大気からも魔力をかき集める。腰だめ構えた両手に光が、魔力が満ちていく。僕の使用した魔力が大気中に霧散してないからそれほど威力はないけど、その分は派手さで勝負だ!




「ほう……」





なにやらお爺さんと数名の方が声を上げているけど驚くのはまだ早い。放出された魔砲の派手さは今の比じゃないんだよね…! 聞いて驚け見て驚け、これが僕の全力全開!





「魔砲! マスタースパーク!!」





溢れだすように放出された魔砲は轟音と共に空に向かって打ち上げらた。空に向かって一直線に伸びていく光は都中の人が目にすることができるだろう。これならお爺さんたちも満足してくれるはず…。





「どうですか? 僕の魔法は」




なかなかの物でしょう? と、上手くいった事に安堵しながら胸を張った。憶えたばかりだけど上手く出来て本当に良かったよ。





「うむ、子供にしてはよくやる。じゃがな、それくらいなら儂らにもできるわい」





ちょっと、あれは幽香さんの技ですよ? 確かに僕のやつはてんで駄目だけど、そう簡単にあれほどの威力を出せるとは思えない。僕だって中級妖怪くらいの力はあるって言われてるし。それを『それくらい』 と言えるはずがないでしょ。





「嘘ではないぞ。あんな力の塊を放出するだけならここにいる者なら大抵の者ができるじゃろう。見ておれ」





そう言ったお爺さんは腕を空に向け、力を集中を始めた。たぶんこれが人が持つ霊力とか言う力なんだろうけど、なんて霊力なんだ!? 目視することができるほどの霊力がお爺さんを取り巻いている。その霊力を掌に収束させ、先ほどの僕の魔砲なんて屁の様に感じるくらいの極光が空に向かって打ち出された。



打ち出された霊力は僕のそれとはあまりに違いすぎている。あれは本家(幽香さん)にも匹敵するほどの威力を秘めているはずだ。それほどの怖さを感じた。





「儂ら陰陽師は妖怪との争いで矢面に立つことが多い。特に上級妖怪などを相手にせねばならぬ場合もある。これくらいできねば簡単に死んでしまうのじゃ」





くつくつと笑うお爺さんが、もはや同じ人間だという様には見えなかった。






日の本の都を守護する陰陽道の達人たち。その陰陽師が住まう陰陽寮。……ある意味、妖怪の山よりおっかないです。




最近小説書いてる時に思うことが、「無茶苦茶な進行だよなぁ」です。これからの展開でも主人公の有利に進むし。ほんと、読んで下さる人には感謝ですよ。


さて、今回から一言でも後書きに何か書こうと思いましたので、とりあえず今回の話の補足をしておきます。今回出てきた陰陽寮は実際に存在していたモノを参考?にしています。まあ名前を貰ったくらいで、どんな場所かすらも詳しく知らないんですがw wiki見て一人納得して書きましたw それではまた明日お会いしましょう

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