修治の家
修治の家は私達が住んでいる町中から少し離れた山の麓にありました。学校も当然ながら遠いです。家の周りは木に囲まれており、少々騒いだからと言って苦情は来ないほどの結構な田舎に存在しました。両親の別荘がたまたまここに在った為、生活をする事になったようですが、具体的な詳細は不明です。
修治が正面の茶色の扉の鍵を開けて扉を開き、靴を脱ぎ、そのまま私達は入って左のリビングに通されました。鹿のはく製や、高そうな画が数枚、大きなTV、「コの字」になっている大きな革張りのソファーがありました。別荘ということですのでのんびり出来るように作られているかもしれません。窓からは森が見えます。
男の一人暮らしという風に聞いていましたが、室内は綺麗に掃除がしてありました。このリビングの奥にはキッチンと部屋が見えました。
柴田「すげぇ広いな、はく製が怖いけど・・・一体何畳あるんだ・・・。」
修治「とりあえず二人でソファーに座っといてくれ。俺は他の部屋の戸締りと付近を見て来る。」
さすがに犯人が近くに居るかもしれないので、安全面の確認をしてくるというのです。
私は先程コンビニで購入した夕食を早川と一緒に机に並べていました。
早川「ねぇ柴田、今日は大事な話をする為に修治の家に泊まる事にしたんでしょ?」
柴田「そうだよ。あいつ(蛇島宗吾)の手がかりをこっちが握っている可能性があるんだ。・・・・でも定かじゃない。無駄足になる可能性高いから逆にこうやって少人数の方が良かったかもしれないな・・・・。」
早川はかなり心配していました。警察が近くに待機しているとは言っていたけど、それだけではどうしても心もとないのです。事件が終わった後は、確実に普段の生活に戻る事が出来ると一番信じていた人間でした。首謀者の蛇島が当日捕まってなくて逃げていた・・・・・・取り乱すのも仕方ありません。あの日の事がたまに夢に出てくると言っていたので、相当なトラウマを抱えてしまったに違いありません。
私は持ってきたノート広げて、これまでの情報を基に二人に話をしようと思っていました。果たしてこれが正しいことなのか、それが分かりませんが・・・・。また怖い目に遭ってしまうかもしれません。
暫くして修治が戻ってきました。
修治「さすがに外屋根に置いてたバイクとかもガレージ内にしまってきたわ。危ない物も全てしまってきた。・・・・それじゃあ飯食いながら話すかぁ」
ノートを再度確認し、二人の顔を見ました。
柴田「二人とも単純に考えて見て欲しい。思い出して欲しい」
修治・早川「うん」
柴田「あの頂上?・・・・まず俺達が襲われた頂上の話からしなければならない・・・」
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