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平和の為の嘘


 廊下に出た所で、誰もどこか俯いて違う方向を向いて口を開かないので、仕方なく私から話す事にしました。


柴田「し・・・・信じられないよ・・・・業者の仲間を二人とも殺したんだ、あの太っちょが・・・・。五人目の写真も出て来るかと期待したけど・・・それは無かった・・・・佐田さんが最後の写真だって・・・・そう言ってたもんな。」

和歌「えいちゃん・・・・ちょっとごめん、私・・・・これ以上考えられない・・・・・・早く捕まって欲しい・・・危険すぎる・・・このまま生きていても・・・・あいつが捕まらないと・・・・・。」


 それから大体三分位沈黙があったでしょうか・・・・・。

リュウ「・・・・なぁ柴田、和歌。ま、間違いないんだよな?あのさっき見せられた写真の中にはデブは居なかったよな?」

柴田「ああ・・・・その通りだ・・・・それはお前も答えが分かっていて、俺達に聞いてきてんだろ?・・・話すネタが無いからってやめろよそういう・・・現実をなぞる様な話は・・・・」

リュウ「だっ、だよな・・・。俺はさ・・ただ・・・・・自分の・・というかは俺達の・・・安全を求めたくて、確認の為にお前ら二人に聞いただけだ。ほら・・・・もしかしたらっていうのがあるだろ?・・・だってさ・・実はあれは昔の写真で・・・昔、あいつは痩せてたとか・・・・ほら・・・・そういう考えがあってもいいだろ・・・・。・・・・もしそうだとしたら早川や乃蒼に今すぐ、一秒でも早く言ってやりたいんだ。」

和歌「リュウ・・・・・」


 楽観的な考え方で俺達全員の心の平和を少しでも取り戻そうとして、それを伝えて少しでも安心させる事が出来ればそれでもいいとリュウは考えたんです。でも、それは今は出来ない。一時しのぎにもならないでたらめを怖がっている人間に対して言う事に関しては、悲観的な私にはとてもじゃありませんが、出来ませんでした。



柴田「リュウ・・・・気持ちはわかるよ。・・・・ただ証拠として言えば、死んだ人間の写真は四枚分しか無いんだよ。死んだ連中の写真が五人分無いと意味が無いんだ・・・・・デブが四枚の写真の中に居たとしても、さっきの話だと結局は一人さっきのサイトの業者の人間が生き残ってるって事に・・・・・・」

リュウ「・・・・もういい・・・・分かってるよ・・・・分かってるよ俺だって!!こええんだよ!!・・・・またあんな目に遭う可能性が0.01%でもある時点で俺は恐ろしいんだよ!!お前らよく平気な顔していられるな!!」


 リュウは急に怒鳴り始めました。ここまでのリュウの怒りは初めて見たかもしれません。


柴田「へ・・・・平気なわけないだろ!!!そんな気休めみたいな嘘や可能性やでたらめを早川や他のみんなに言って、全員を守れるわけないだろ!!無責任だぞリュウ!!お前は無責任だ!!」

リュウ「うるせぇこの野郎!!もう一遍言ってみろコラ!!」

 リュウは私に掴みかかりました。

 初めてリュウと掴み合いの喧嘩になりました。

和歌「えいちゃん、リュウ!!やめて!!ここで喧嘩しないでよ!!・・・しゅ、修治!!助けて!!!止めて!!」


 和歌の声に気付き、慌てて修治が先程の部屋から出て来て私とリュウを引き離しました。


修治「・・・やめとけお前ら!!ここ警察署だぞ!!ここでやりあってもなんの解決にもならない!!」

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