呼び出し
翌日、私は熱が平熱になったこともあり、退院することになりました。ですが、暫く通院は続けないといけないようです。熱が出るだけかと思っていましたが、自分が思った以上に重症のようでした。ワクチン投与が必要との事でした。
私は退院した足でそのまま近くの警察署へ向かいました。
警察署の入り口にはリュウと乃蒼が居ました。
リュウ「おお柴田ぁ!!良くなったんだな!よかった!」
元気そうでした。頭にはまだ包帯を巻いていました。
乃蒼「ちょっとさ、私何回も警察呼ばれて結構迷惑なんだけど!私は居なくても大丈夫なんじゃないの?もう話す事は全部話したしこれ以上ないんだけど!」
乃蒼は化粧バッチリ決めて元気そうでしたが、再度警察に呼ばれた事に対してかなり不服そうでした。
柴田「わかんないな。警察側から俺達に伝えたい事もあるだろうし、呼び出された理由としてはそういうこともあるとは思うんだけど。」
とりあえず三人共に元気という事で、お互いの無事を喜び合いました。
リュウ「乃蒼がそこまで言うのも仕方ない、俺だってだいぶ警察に話したからな。先日なんか修治単独で呼び出されたらしいし」
柴田「ん?・・・修治だけ何があったんだろう?」
暫く入り口で話していると、中の事務員さんが出て来て下さり、警察署二階の部屋に通して貰いました。
既にその部屋には和歌が到着しており、手を振って笑顔で居てくれました。
和歌「えいちゃん♪・・・・」
柴田「和歌!!・・・・久しぶりだなぁなんか。・・・・体は大丈夫?」
手を取り合って無事を喜びました。
和歌「私は全然大丈夫だよ、えいちゃんの方が心配しちゃったよ。病院行っても面会が家族しか出来ないって言われて断わられちゃってさ。結局リュウの安否だけ見て、直ぐに帰ったんだけど。」
安心しました。私のせいで和歌がおかしくなったらどうしようと、入院中そればかり頭の中にありました。遠くから大丈夫だからと聞こえていたので安心はしていましたが、とても気がかりでした。
和歌「ねぇ聞いてる?学校から呼び出しくらってるよ私達全員」
柴田「やっぱりそうか・・・・そりゃあそうだよな・・・・あれだけの大事件になれば・・・。新聞にも載ってるって母親から聞いたわ」
和歌「私ね、大学の推薦受けるの辞めようと思う・・・・。」
今回の不始末で和歌のバドミントンの推薦はなくなりそうです。レギュラーどころか部活動のキャプテンとしても立場も怪しくなってきそうです。
柴田「・・・・ごめん、和歌・・・・・俺のせいだから」
和歌「いや、別にいいんだよ。実はね、少し前から一箇所お呼びがかかってる所があってね、そっちに行こうかと思ってるんだ。別に悪くない条件だし、私的にはいいかなと」
推薦が取り消しになってもとりあえずは大丈夫だと言っていましたが、本人はきっと良い大学に行きたかったでしょう・・・・。将来に渡って学歴というものが自分について回るのです・・・。
ガラガラガラ・・・
引き戸から刑事の佐田と修治と早川が三人揃って入ってきました。
修治「柴田生きてたのか」
柴田「当たり前だろ!」
早川「実は柴田が死んでたとかいうオチかと思っちゃった(笑)」
柴田「冗談じゃない!」
全員元気そうでした。
佐田「みんな今日もごめんね。来てくれてありがとう。出来ればこれで最後の話にしようと思ってる。・・・今回の蛇頭ヶ丘事件・・・・私が纏めた資料をスクリーンで紹介しようと思ってる。みんなの行動が合っているか合っていないかその場で教えて欲しい」
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