やるせなさ
和歌「その後、体育館倉庫に来たでしょ?多分誰かと一緒に・・・来た?あれえいちゃんとリュウか修治だった?」
柴田「うん・・・・メモ通りに行ったよ。もしかしてあの顧問との関係が嫌で、俺に助けて欲しいとかそういう事だったの??」
和歌「ううん、そういうことじゃないのよ。でもまぁ・・・・あそこまでの部分を見られるのはちょっと私的に想定外だったけどね。あいつが時間が無いとか言って、さっさと始めようとするから・・・・・。私と顧問との性的な関係をこうでもしないと、えいちゃんに分かって貰えないんじゃないかってずっと思ってたのよ。」
和歌はそこまで言うと、言葉に詰まり、何か言いかけてはやめ、言いかけてはやめ、その繰り返しでした。
柴田「・・・・あの・・・・和歌はその・・・・何かを分かって貰うために俺を呼んだんだと思うけど、俺ほんとにあれに関しては全然気にしてないからね」
和歌「えっ?・・・・・ほんとに?」
柴田「ほんとだよ。俺は今でもずっと和歌が好きだし正直な所、正確に理解は出来ていないけど、実際はもう俺達別れてしまっていて、自由なんだし、・・・・きっと顧問の先生の事が好きなんでしょ?」
好き・・・好きという言葉・・・・・俺は顧問に負けてしまったのでしょうか・・・・・。
和歌「全然。・・・・全然好きでもなんでもないよ。むしろ嫌い。・・・実はね高一の時に入部してから顧問からかなり体の関係を迫られていてね・・・・勿論あいつから一方的にね・・・。でもその時はえいちゃんと正式に付き合っていたから、ずっと断ってたんだよ」
とんでもなく酷い顧問です。自分の部の部員に手を出そうとするなんて・・・・・。目の前に居たらぶん殴ってやりたい。
柴田「それで、俺をふって顧問の所に行ったって事でしょ?」
和歌「うん・・・・・・だって・・・・・・」
暫く静寂が流れました。
結局のところ、最終的に和歌が顧問の方に行ってしまったという事は、和歌の中で私は顧問より劣勢の立場になってしまったんだろう・・・・。確かに俺と付き合っていても学生でお金があるわけではないし、華がある人間でも無いし、特別何が出来る人間ってわけでも無いから・・・・俺に愛想が尽きたんだ。きっとそうだ。俺自身の自分磨きが足りなかったんだ。俺がもっとしっかりしていれば和歌と今も付き合ってたはずだ。・・・俺が悪いんだ・・・・。
私は急にやるせない気持ちになり自分自身を攻めました。
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