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私達の担任


 全員各自の机に着席した所で、私のクラスの担任である城村るみ(しろむらるみ)先生が来ました。ボブヘアで年齢も若く、クリっとした目の可愛らしい容姿の先生で、生徒から「るみ先生」と呼ばれているとても人気のある先生でした。


るみ「今日から3年9組の担任になります、城村るみです。よろしくね、みんな。」

 ハキハキとした口調で話し始めるるみ先生。

 るみ先生の自己紹介後にオリエンテーションが始まりますが、もう3年生である私達は受験の事で頭がいっぱいです。先生の事が好きとか嫌いとかではなく、大変失礼ではあるのですが、余裕が無い為あまりるみ先生の話を聞いていませんでした。聞いている生徒は余裕がある生徒かるみ先生を性的な対象で見ている生徒です。


 私のように上のクラスを目指している生徒は、どうせこのメンバーも1学期だけの短い付き合いだとか、こんな成績最下位の9組にいても、ろくなことはないと思っています。

 逆にリュウのような生徒だと、あとは日数を過ごして卒業するだけなので、そこそこの点数さえ取る事が出来れば、別にどうでもいいという気持ちが勝っています。


 この完全に2極化するクラスだから9組は面白いのです。やる気の有る無しは極端な話、生徒の顔や雰囲気を見ただけで分かります。この2つの思いを背負った学生たちの思いが交錯している9組が私の3年生1学期のクラスでした。


 この後簡単なオリエンテーションのような学活の後、次の時間には受験に向けた戦いが始まります。


 正直な話、オリエンテーションどうでも良いのでもう自習をしていきたいのですが、もうこれは毎年、毎学期お決まりですので仕方ありません。暫くこの寸劇に付き合わなくてはいけません。

 私は窓際の席でしたので、暇つぶしに窓の外を眺めていました。すると・・・。


 ブオオーーーン!!!・・・・チャカチャカチャカチャカ・・・・。

 

 車のエンジンとと音楽の爆音が聞こえました。

柴田(やっと来たか・・・そういえばあいつも同じクラスだったな・・・。)

 この音・・・・・毎日では無いですが、今やこの学校の風物詩になっています。ファンファーレのような物です。

 るみ先生も「またか・・・」と言わんばかりの呆れ顔で窓の外を一瞬確認しました。


 芹沢修治せりざわしゅうじ、それが彼の名前でした。この爆音車の持ち主です。

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― 新着の感想 ―
お疲れ様です! さてさて続きを読ませて頂きましたので、感想書かせて頂きますね('◇')ゞビシ この作品は、高校3年生の春、いわゆる「受験モード」に突入した生徒たちの心理や空気感が、とてもリアルに描か…
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