先客
見渡すと軽自動車の中には4人の男性が居ました。
柴田「あのすいませーん、ここって・・・・蛇頭ヶ丘ですよね?」
挨拶はしたので、一度場所は合っているかどうかの確認をしようと思いました。携帯電話の電波が入らないような全く違う場所に来てしまっていることの方が怖かったです。
相手から全く反応がないです。
柴田「あのすいません。私達この辺りの地理が無くて、ちょっとだけ教えて頂きたいんですけど」
するとようやく助手席側の窓が開きました
ウィーーーーーーン・・・・・
太った青年「・・・ええ・・・・蛇頭ヶ丘ですよ。何か御用ですか?」
助手席に乗っていたのは太った眼鏡の青年でした。大体30歳前後でしょうか。運転席側にはホッソリとした色白の青年が座っていました。
柴田「あっ・・・・それならよかったですよ。よく場所が分からずに来てしまっていたので、困っていた所でした。ありがとうございます」
太った青年「そうですか、でも何故ここに??」
柴田「あの・・・私達高校の同級生でして、今心霊スポット巡りしてるんです」
太った青年「あー・・・・それで蛇頭ヶ丘に・・・・旧トンネルに向かうんですか?」
柴田「ええ、そのつもりですが・・・・」
運転席側の青年が説明してくれました。
色白の青年「あなた方が停めた車の手前側に保守作業者通行用のフェンスがあります。そのフェンスには鍵がかかっていて普段通れないようになっているんですが、フェンスの端っこに少しだけ隙間があるのでそこからフェンスの奥に入ると旧トンネルに向かう道が続いていますよ。あなた達痩せ型だから隙間も通れると思います」
修治の車の奥を見ると、確かにその説明されたフェンスはありました。
柴田「あっ・・・・本当だ。ご丁寧にありがとうございます。あそこから入るんですね」
色白の青年「場所が場所なので、気を付けて下さいね。・・・まぁ知っておられるでしょうけど、有名な場所ですから」
無表情にその青年は答えてくれました。
柴田「あー確かに、有名な怖い場所ですもんね(笑)充分に気を付けて行きます。幽霊が出てきたらどうしようかなぁ(笑)た・・・助けて貰えます?(笑)」
少しでも心の距離を縮めようと彼らに笑いかけましたが、相手は反応しませんでした。
そのまま窓を閉めようとする助手席側の青年。
リュウ「あの、すいません。あなた達も心霊スポット巡りに来たんですよね??」
リュウが慌てて声をかけます。
太った青年「・・・・・ああ・・・・・・・まぁ・・・・そんな感じですね。あの・・・もう行かれたらどうですか?天気予報見たら、雨が降る予報になっていますし、お連れの方が車から降りられましたよ。」
私は振り返ると早川と修治がこちらを見ている姿がありました。
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