クラスメートと
翌日、直ぐに修治から連絡が入りました。なんという行動力でしょうか。本当にそういう面では尊敬しています。そういう面だけですが尊敬します。聞くとすぐに全員とアポイントを取れたと返事がありました。修治は営業とかの仕事を将来やった方がいいんじゃないかと思いました。
元カノの小日向和歌も、クラスのマドンナ早川美恵、そして３年９組の明るい馬鹿である弓塚乃蒼までアポイントが取れたといいます。この短い期間で女性３人も・・・。どういう手口で引っ張り出す事に成功したのでしょうか。
あと良く分かっていない乃蒼はともかく他全員、私も含めてこの学校閉鎖の事をなんだと思っているのでしょうか。
「肝試し」という事で当然全員夜中の遠出を覚悟しました。
修治がいつものセダンではなく3列シートのSUV外車を出してくれるという話になりました。どこまであいつは金持ちなんだ。この修治の両親はどこの投資家の方でしょうか。一度も姿を見た事がなく、どこか遠くの外国に住んでいるという話を噂で聞いた事がありました。
肝試しの行き先は分かっています。「蛇頭ヶ丘」（じゃとうがおか）です。この辺りではかなり有名な心霊スポットです。
新聞記事ではちょうど半年前に集団で灯油をかぶり集団自殺や頂上からの飛び降り、そして樹海に迷い込んで死ぬという常軌を逸した事件がコンスタントに起きている心霊スポットでした。
修治の話だと「吊り橋効果」という効果があって、怖い体験を集団で一緒に経験すると、その集団の中の人間と恋仲が良くなるとか、そういう効果があるんだそうでした。というか修治は早川を狙ってたんだっけ・・・・。聞いた事もないけど、確かにクラスのマドンナである早川は滅茶苦茶可愛いです。正直この肝試し大会にきてくれるなんて思いもしなかったです。修治と両思いなのでしょか。
リュウに電話をしました。
リュウ「蛇頭ヶ丘行くんだってさ・・・・いったことある？？」
柴田「あるわけないだろあんな恐ろしい所」
リュウ「だよな・・・・一応ゲン担ぎでさ、今日だけ占い信じてみようと思うんだよね」
柴田「はぁ？マジで？・・・・女子かよお前・・・・」
リュウ「だって今日は吊り橋効果を狙ったデートのようなものだろ？前にデートした時に占い信じたらチューまでいけたんだよ♪凄くないか柴田♪」
何故かリュウはノリノリです。テンションが上がっています。
電話を切り終えた後、私は昨日コンビニへ寄った時に購入した雑誌の『占い欄』に慌てて目を通しました。
えーと・・・・・・えー・・・・と・・・・・
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