息を吹き返す
私は・・・・・私って・・・一体何が出来る?・・・・・。みんなの為に・・・・何が出来た?・・・・・。
このままだと、また『弓塚 乃蒼』は夜遊びに行っただけであるという報告が、担任・教頭から校長へ、校長から役員へ、役員から理事長へ・・・・・・回ってしまうのです・・・・・・・。
乃蒼「誰が行くのか、メンバーを修治から聞いた時に確かに不安だった。仲の良さは問題ではなく、このまま同級生五人で蛇頭ヶ丘に行った時、現地で何かあったらいけないと思ったから武術に長けた私がボディーガードになるつもり・・・だったかと。・・・空手をやっていて、私こう見えて強くて!今まで遊んでいたメンバーならみんな喧嘩が強くて信頼できたけど、なんか修治と和歌以外は頼りない感じがしたの!そう、私はそこに信頼がおけないから、行ったの。教頭先生が言っている信頼感とは逆で、信頼できないから付き添ったのよ!みんなを守るために!」
乃蒼は先程の修治ので息を吹き返しました。
ここ一番で、修治が自分を誘ってきた時の事を思い出したのです。
乃蒼「えぇ??肝試し?・・・・・あんたマジで言ってんの?」
修治「あぁ、久々に夜遊びしようかなと。思い出を作りたい友達が俺にも出来たんだよ」
乃蒼「あんたがそんな事言うなんて珍しい(笑)誰が来るの?」
修治「柴田、リュウ、和歌、美恵の4人だ」
乃蒼「えっそのメンバーだと私じゃなくても良くない?まぁリュウはともかく・・・」
乃蒼はここに何故呼ばれるのか少し不思議に思っていました。決して仲が悪いわけでは無いのですが、別にそこで自分を誘わなくても成立しそうな気がしたのです。
修治「危ない所に行くから、乃蒼の力が必要かもしれない。もし何かあったらみんなを守ってやってほしいんだ。空手の腕は鈍ってないんだろ?」
乃蒼「まるで衰えていない。現役の子よりも出来るよ!♬」
そう・・・・たとえ乗せられたとしても私はボディーガード代わり・・・そうだ当日はボディーガード代わりで行ったんだ。私以外に武闘派な人間は誰も居ない・・・私がみんなを守るんだ!実際にリュウを守ったんだし!
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
いやお前当日の靴、ヒールで来てただろ!!何がみんなを守る為だよ!!
全員の総ツッコミも心の中で抑えて・・・決して言葉にするのとはなく、詭弁でしか無い乃蒼の言葉でしたが、これが乃蒼の素直な気持ちなのです。
しかし今となって本当に冷静に考えてみると、私も乃蒼が居ないと不安でした。本当に喧嘩が強い女なのです。いざという時は迷いのない人間が私達の仲間の中に一人、必要でした。
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