反省文
〇月×日
私は、高校の友人複数名とカラオケボックスに行きました。
その際に出会った他校の生徒に暴力を振るってしまいました。相手は、私の友人の弟を馬鹿にしていた男性グループのうちの一人でした。その時の私は彼のことを許せませんでした。
相手の顔面をドリンクバーの機械に顔面を叩きつけ、そのまま引きずって階段から落としました。
階段から下へ落とした後、上から飛び乗って踏んづけた時に誤って体重がのってしまい、骨折をさせてしまいました。
リュウ「おい・・・・お前やりすぎだぞ・・・・・」
乃蒼「・・・・・・・・・」
和歌「よく停学で済んだね・・・・・」
乃蒼の頭の中で、その時の思い出が蘇ります。
乃蒼「これほんとのことだよ・・・顛末も兼ねてだから・・・・・」
修治「・・・・・・・・・」
教頭「私語はやめなさい。読むのを続けます。」
教頭は乃蒼に対して容赦しませんでした。
両親と一緒に相手方、店、警察、学校と様々な方面に謝りに行きました。私の悪い行い一つでたくさんの大人たちが動いて下さっている事がその時分かりました。
私自身は正義のつもりでやっていても、その後の片付けで多大な迷惑をかけてしまっていました。
相手は入院、両親は謝罪の為に暫く仕事を休み、店には営業妨害、警察や学校は私の一時の怒りを抑えられなかったが為に、時間を使って私の対応にあたってくれました。
大変申し訳ありませんでした。
これからの人生、いくら自分が許せない事があったとしても、二度と暴力を振るわない。
誓います。
誓う為の証としてこの反省文を提出致します。
教頭「君は嘘の文章を書いて学校に提出したのかな?またたくさんの人間が動く事は予想できなかったか?」
教頭の目は先程迄と違って、怒りに満ちています。これだけの事をしておいて、また迷惑をかけたんです。これまでの三人以上に迫力が増してきました。
乃蒼「今回もたくさんの大人の方が私の為に動いてくれました。なので、私も手助けがしたくて、蛇島を捕まえたくて・・・・・恩返しを・・・・・。」
教頭「うーん・・・・」
教頭は唸ります。
直ぐに仲間達が助けに入ります。
リュウ「教頭先生、乃蒼は警察官になりたいと言っていました。この事件がきっかけで自分の道が開けたんです。実際最終的に犯人の証拠となるものを見つけた人間は乃蒼です。俺達がやってしまった事は確かに悪いですが、最終的に自分は退学になったとしても、何か助けになりそうな事はないかという気持ちが、彼女の本心だと思います。・・・・退学になるという事はもう本人が一番よく分かってたはず」
修治「乃蒼が居なかったら、証拠が出てこなくて警察は今でも苦しんでいたはずだ。間違いなくその気持ち一つだけで乃蒼は動いた。別に事件に背を向けて、後は俺達に任せて、隠れようと思ったらいくらでも出来たはず。でも乃蒼はまたあのカラオケボックスの事件と同じようにしたくないから、自分から動いたとしか思えない。そもそもその暴力も『俺の弟』を助ける為に振るったものだ。こっちは死んでんだぞ!骨折なんかじゃない!」
乃蒼に厳しい制裁を与えるのは許さないと言わんばかりに修治は大きな声で吠えました。
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