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友人に聞いて欲しい話


柴田「プラモ作ってるんだな、今も」

仲村「まあ、俺にはこれくらいしか趣味が無いからな」

柴田「良くできてるなぁ、これカッコいいな、色塗りとかもしてるわけ?」


 私はあまり興味があるわけではありませんでしたが、先程「殺す」とう言葉が出たので少しだけ彼に気を使っていました。


 仲村が勉強机の奥から大きな箱を取り出し、中身を見せてくれました。

柴田「これって・・・・」


 中にはモデルガンのようなピストルが入っていました。

仲村「ガスガンだよ」

 ガスガンを見て驚きましたが、これ本当に本物ではないよな・・・・。かなりの重厚感があります。


柴田「あの仲村・・・・・本気じゃないよな?・・・・」

仲村「・・・・・柴田、これ特注品なんだよな、だいぶお金かかったよ」

柴田「・・・・・・・・・・・・・・」


 特注品・・・・この重厚感・・・・・・。

 俺はもぉ関わらない方がいいかもしれない。ここでこのピストルの存在を知ってしまった事自体が良くない気がするのです。


柴田「・・・西原を殺すのか?辞めた方がいいぞ。あんな奴の為に仲村は刑務所に入るの?」


仲村「まぁ、その時はその時だ。実は明日西原と会う約束している。」

柴田「・・・・そうなのか。」

仲村「あいつさ・・・・実はゲイだって知ってた?」


 思わぬ情報がここに来て入ってきました。それは本当に知らなかった。ただ意地悪で嫌な奴なだけかと思ってたけどそういう性癖だったのか。イジメの延長で仲村相手に抜いているのでしょう。

 

仲村「あいつの大事なとこ嚙みちぎって殺してやるよ。ははは、滅茶苦茶楽しみだよ」

柴田「・・・・・・・・・・・・・・」


 詳しく話を聞くとやはり仲村は西原から執拗なイジメ以外に性的な暴力も受けていた様子でした。先日から動画を撮られて精神的にも追い詰められていました。最後の最後にネズミは猫に抵抗をすると言っていました。

 

柴田「仲村、お前が相当馬鹿だって事が分かったよ。言っとくけど殺す殺すって言ってるけど本当にそんなヤバい事をしたらマジでお前は捕まるぞ。その動画を出汁に警察を動かせるかもしれないのに。あんなクソ野郎のせいで逆に捕まる事になるんだぜ。頭がいい奴の考え方だと思えないね俺は」


 言語道断でした。私はあまりにも友人が馬鹿に見えてしまい、捨て台詞を吐いて、部屋から立ち去りました。


仲村「柴田、良いんだよ。聞いてくれてありがとうな」


 部屋から出る時も笑顔で仲村はそのように言われました。


 私は特に気にすることなく、帰宅しました。というか仲村の事を考えるのをやめるようにして過ごすことに決めました。もうあいつは自分の友人ではありません。勝手にしてくれていい。

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