雑誌の特集
私は雑誌の特集ページを読み進めました・・・・。
『R氏の告白』
未明。高校の先輩が運転する車に6人は乗り、蛇頭ヶ丘に向かいました。
目的は肝試し。高校の最後の思い出作りのつもりでした。
私達が蛇頭ヶ丘のフェンスに到着すると、車が停まっていました。私達がここに来た事で驚かせるのも良くないので先に声を掛けた方がいいと思い、その車に乗っている人間と話をしました。
その車の中には男性4人が乗っていて、私達と目的は同じだと言いました、でもそれなら何故ずっと車の中に居て、外部に出ないのだろう・・・・とても不思議に思いました。
その男達の集団こそが蛇島宗吾被告のグループだったのです。
不思議に思いながらも、彼らは天気予報が雨予報だから急いだ方が良いとか、閉鎖されたフェンスの入り方の詳しい情報など教えてくれて、今思えば私達をフェンスの中に早く入れたかったのかもしれません。
トンネル前で行き止まりかと思われましたが、トンネルの横に登山する階段があり、そこから頂上に向けて私達は歩き始めました。
登頂後、頂上で袋小路になった所で、私達は蛇島のグループに襲われました。怪我をした者も居ましたが、私達のグループ内の二人が外部に脱出。残る四人は頂上の森に身を潜めました。
なんとか脱出した二人によって警察に助けを呼ぶことが出来て、私達は保護されました。
柴田「R氏ってこれイニシャル的に多分リュウだろうな・・・・・・リュウしか考えられない・・・・。下の名前でいけばバレないとでも思ったんだろうか・・・」
早川「何?リュウがペラペラ雑誌記者に話してんの?」
目の前の散歩コースで体操をしながら、早川がこちらに話しかけてきます。
その次のページには旧蛇頭ヶ丘トンネルの有刺鉄線付きの高いフェンス写真があり、ここから二人は脱出したと説明書きがありました。
そしてその上には『第一弾』と記載されていました・・・・・・・・。
柴田「えっちょっと待って、これが『第一弾』ってことは・・・・来週には『第二弾』が掲載されるってことか?・・・・・。」
早川「なんだかリュウが週刊コラムやってるみたい(笑)・・・いずれ私達の所にも記者が来るね。というかもうリュウが全部話してるのかなぁ??」
柴田「多分・・・リュウが全部は話せないと思うよ。どうやって逃げたかとか、事件後のそれぞれの動きが6人分もあるわけだから、本当に自分がやったことしか詳しくは話せないはず。出来ればかっこよく脚色したり、苦し紛れに変な嘘だけは言わないで欲しいなぁ・・・・。ヒーローみたいな立場になりたくないんだよ。SNSで家の住所とか顔とかバレるだろうし・・・・。リュウがお見舞いに来たら俺達に色々聞いて来るかもしれないな・・・・大丈夫だとは思うけど・・・・」
警察で長い事情聴取を受けました。蛇島から逃げた者は居ないと聞きます。
蛇頭ヶ丘から抜け出して、終わったと思ったら、今度は日常生活でも彼らに追われる身になったのです。
様々な思いを巡らせながら私は雑誌の続きを読み進めました・・・・・・。
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