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全校集会にて


 朝礼は体育館に集合でした。

 そこで全校集会が開かれましたが、騒ぎになる可能性があると思ったるみ先生は、修治、リュウ、和歌、乃蒼の四人を敢えて隔離し、四人は別室モニターから遠隔で全校集会に参加する事になりました。勿論向こうからはこちらの姿は見えません。



校長「二名の尊い命が・・・・」



四人「・・・・・・・・・・・」


 校長の長い話が続きます。無言で聞いている私達四人・・・・。



リュウ「なんか・・・・柴田可哀想だな。仲村と確か仲良かったから・・・・」

 リュウは親友である私の事を終始気遣ってくれていました。


修治「柴田は仲村を止めなかったのかな・・・・なんかそんな気がするが・・・・」

和歌「・・・それ掘り返すとえいちゃんが悪くなる可能性があるから黙ってて修治。それに貴方また同じ三年生を繰り返したいの?」

 和歌はモニターを直視し、目も見ずに修治を注意します。

修治「・・・・・はいはい・・・・・・・・・・」


 暫くモニターを見て校長の話を聞いていましたが、蛇頭ヶ丘の話に話に切り替わった時に乃蒼は他の三人の顔を確認し、おもむろに口を開きました。



乃蒼「ねぇ、なんかさ・・。私あまり柴田の事知らなかったのよ。全然じゃないけど、ほとんどね」



和歌「うん」

修治「・・・・・・・」


リュウ「うん、それで?」



乃蒼「あいつってさ、凄いよね・・・・・・。機転が効くというかさ、あの劣勢な状況で指名手配犯の蛇島から二回も逃げたのよ?まぁ一緒に居た和歌もそうなんだけど・・・・・冷静に考えたらマジで凄い事なんだなって。和歌はさ運動神経がこの中ではダントツで一番良いし、少し親しい人間からしたら逃げた予想がつくんだけど・・・・・あの柴田だよ??何もかもが普通にしか見えないあの男がだよ??」


和歌「何それ?えいちゃんの事を本当に褒めてる?(微笑)」

修治「柴田は基本的には冷静だ。当然カッとなる時もあるけど、ああいう時はこの中で誰よりも冷静にことを進められる男だ。お前(乃蒼)の見解が間違ってる」

 乃蒼は警察に呼び出された時に、事件で起きた具体的な事を佐田さんや末広さんから聞いたようです。



乃蒼「私さ・・・・警官目指してみようかなって・・・」

修治「は?・・・・・マジで言ってんのか?面接で落ちるんじゃ・・・・・」

 こいつ(乃蒼)はキャラクターが違う・・・・・・むしろ公務執行妨害をする方かと私は思っていましたが・・・・。


乃蒼「ここが退学処分になったらあれだけどさ・・・・通信でもなんでもやって今期は勉強に専念して、来年は公務員養成の専門学校に行くよ。もう昨日親にも相談した。お父ちゃんに空手辞めさせられてからもう数年になるけど、体もまだまだ動く事が分かったし」

 いつになく真剣な顔で乃蒼は語っていました。



リュウ「いや昔、保育士になるって言ってなかった?」

乃蒼「それ、一年生の時に思ってたんけど今やらなくても良いような気がして。今回みたいな事件を少し私の力で減らしていけたら良いなって思ったんだよね。単純な動機・・・なんだけどね・・・」


 佐田さんや末広さんと話す中で、乃蒼は自分のやるべきこと、進むべき道がきっとわかったのでしょう。

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