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ヒーロー


 いよいよ学校が始まりました。


和歌「・・・・よし!今日も良い一日にしよう!」

 久しぶりにブレザーに腕を通す感触・・・・・。懐かしい感触でした・・・。


 私の友人の仲村が寮で殺人事件を起こしてからおよそ一か月半の月日が経過していました。

 長い休暇期間がありましたが、その日の学校は何事も無かったかのように始まりました。


 しかし教室に入ると・・・・。

「おはようー・・・・あー!!リュウ!!和歌!!乃蒼!!」


 クラスメイトの仲間達は一気にリュウと和歌、乃蒼を囲みます。


乃蒼「いきなり何?!こわっ!!」

生徒「なぁ乃蒼!リュウ!色々あったんだろ?!教えてよ!!蛇頭ヶ丘のこと!!」


 彼らはインターネット、新聞、ゴシップ雑誌で私達の情報を調べて来ていました。実際に記事を持って来ているクラスメートも中には居ました。

 いい意味でも悪い意味でも私達の高校は有名になってしまいました。



 私達の登校を聞きつけた他のクラスや他学年の生徒達も集まってきて、階段~廊下、クラス内部まで人間がごった返していました。

 リュウが複数名の女子に囲まれて全く動けない状態になっていました。


 最後に修治が登校して来る頃には、職員室から複数名の先生が止めに入る始末。



先生「自分のクラスに戻りなさい!!・・・・あっコラ!!入るなぁ!!」

 先生の制止を振り切って中に入ってくる生徒も居ました。




 私達は今回の事件をきっかけに、一気に人気者になっていました。


リュウ「修治!!さっき女の子から交際申し込まれてしまった。しかも3人も同時に・・・・。人生でこんな事もう二度とないだろうなぁ・・・・・」

 スマホ片手になんだか嬉しそうなリュウ・・・・・。


修治「まぁ・・・・・そんなもん今だけだろ。今のうちに充分楽しんどけよ。そのうち落ち着くさ」

リュウ「お前にも会いたいって女子がたくさん来てるぞ!」

修治「はぁ?・・・そんなもんはどうでもいい。面倒だからお前が対応してくれ。」

 相変わらず、クールで何も思っていない様子の修治。内心は悪い気はしていないように見えますが・・・。ガキっぽくてきっとダメなんだと思います・・・。


和歌「ねぇちょっと・・・・みんな・・・やりすぎじゃない?・・・・盛り上がり過ぎというか・・・。まだえいちゃんと早川が病院で治療中なのに・・・・・」


 和歌がこちらに来たタイミングで乃蒼が窓際に固まっている私達の方にやってきます。

乃蒼「人が多すぎる、なんかゾンビ映画見てるみたいじゃない?(笑)見てよあれ(笑)」


 こんな学校にとって要らない存在、日陰の存在である3年9組が過去イチで学校全体から脚光を浴びていました。

 全員が全員、一気に変わったこの環境の変化に慣れていない様子です。他のクラスメートも驚きを隠せず、ただただ先生と口喧嘩になっている他クラスの生徒の光景を見ていました。


 他のクラスメート、後輩からしたらカッコいい。ただそれだけの話のような気がしますが、休校の間にここまで周りの人間達が盛り上がっている事に対して私達は少しだけ、引いてしまっていました。

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