病室内にて
何もする事がない私は、暫く病室の窓の外を見ていました。
柴田「終わったんだ・・・・蛇島を捕まえたんだ・・・・夢じゃないよな・・・・。」
一人で居ると本当に独り言が多くなります。
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母親「英一郎。目が覚めたのね」
お見舞いに来た母親が果物を持ってやってきました。
柴田「母さん、ごめん。心配ばかりかけて。」
母親「修治君の家で一緒に勉強するだなんて、私は怪しいと思ったけどやっぱり友達と事件を追いかけてたのね。私の連絡なんか全部無視するし・・・」
母親はどうやら私の嘘を見抜いていたようです。止めても恐らく息子は夜中にこっそり家を抜け出して行くんだろうと思っていた様子でした。
柴田「もう終わったよ・・・・。そういえばさっき母さんが来る前に誰か来たような気がしたけど、リュウか和歌かな?父さんとか」
母親「んー・・・・和歌ちゃんが朝まで居てくれたけど、あなたが目を覚まさないから帰ったのを見たよ。修治君が今朝挨拶に来てくれてね。その時に一緒に帰ったみたい」
柴田「そっか・・・それなら安心だ・・・・よかった・・・・・」
母親「この前来られた刑事の佐田さんがまた元気になったら話したい事があるみたいだけど、どうする?今日話せる?」
柴田「なんか今日はもぉいいや・・・・誰かと話したかったけど、母さんと話したから気持ちがなんか落ち着いた・・・・あまり緊張したくないんだ・・・・」
母親「それじゃあ佐田さんにはまた後日って言っとくからね」
それから母親が持ってきたみかんを食べ、隣のテーブルにあった画面がバキバキに割れている自分の携帯電話を眺めていました。
『リュウからのメール』
件名:おい
本文:
また右手怪我したんだってな。心配でみんなでお見舞いに行こうと思っていたんだけど、病院に行った和歌から大丈夫そうだって聞いたから安心した。
それでさ、俺の親が今回の事でカンカンに怒っててさ(笑)バツとして暫く家の手伝いをしないといけなくなった。もうすぐ学校が始まるっていうし、また俺達は色々聞かれて忙しい毎日になりそうだよな。
元気になったら電話でもしてくれよ。
今は治療の事だけを考えて過ごして欲しい。もう全部終わったんだから、他の事は気にせずにゆっくり過ごして欲しい。
それじゃあまたな、「相棒」
『乃蒼からのメール』
件名:ねぇ
本文:
なんかこの前のケガが悪化したんだって!?
でももう大丈夫!末広さんと話したんだけど、もう大丈夫だって言ってたよ。
連日新聞に載ってて、ちょっとヒーロー気分だわ!!また家に帰ったら見てみてよ!!
あとなんか私さ、柴田の事昔から結構苦手だったんだけど、勇敢な姿を見てちょっと見直した。
私は一度苦手になった人を、なかなか得意になれないタイプなのに、今は凄く不思議な気分。柴田もそう思ってるなら嬉しい。今ならもっとお互いに歩み寄れるはず。
元気になったらまたみんなで遊ぼうよ♪私からも誘うし♪治るまで待ってるからね♪
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