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願いを込めた押下


 もうこれしかないと・・願いを込めて押したボタン・・・・



 ・・・・・・・・


 ・・・・・・・・


 ・・・・・・・・




 ・・・・無音・・・・・。



柴田「えー・・・・嘘だろ?!」



 その後も何度も『強制解錠』ボタンを押しましたが、電気錠が動作するような音は直ぐ下にある玄関扉から全く聞こえて来ません・・・・。




 おかしいのです・・・この『強制開錠』のボタンは読んで字の如く、閉まっている電気錠のロックを強制的に開く動きをさせて、ロックを解錠をするものだと思いましたが、何度そのボタンを押そうが、一切の動作をしませんでした。



柴田「・・・なんでだ?・・・・・じゃあ・・・長押しか?・・・・・・」



 長押ししても結果は同じ、現在の状況が変わる事はありませんでした。


 ・・・・・・


 ・・・・・・


 ・・・・・・



 落ち着け俺!!落ち着け!!和歌が必死に扉を守ってくれているんだ!!男だろ!俺がなんとかしなきゃ!!



 必死に自問自答しました。私がここを解決しなければならないのです。絶対的な責任感が必要です。





 再度落ち着きを取り戻したところで懐中電灯を照らしてよく見てみると、ボタンの部分のパネルがプラスチックになっていることが分かりました。機械を開けるとてっきりむき出しの基盤が出てくると思いましたが、そんなことはありませんでした。



 更にプラスチックの部分が蝶番になっており、外側に大きく開きました。



柴田「そ・・・・そう言う事か・・・・だから電源が落ちないのか・・・」



 停電でもぼんやり光るこの機械・・・・パネルの中には蓄電池が内蔵されていました。

 詳しくはよく分からないのですが、停電や断線で電源が落ちると蓄電池からの電力供給に切り替わる仕組みになっているようです。


 だから電源が落ちないのか・・・・。

 緊急時はこの機械を使って表玄関側から出るか、或いは連絡通路を経由して外に出るか。外に出るとしたら完全にこの二択であることがこれでわかりました。



 機械を見ていると、異変に気付きました。

 なんと先程から何度も押していた『強制解錠ボタン』の背面にある配線が切れていたのです。


 さっき天井裏で誤って転んだ時でしょうか・・・・・元々弱くなっていた所が何らかの衝撃によって切れてしまったようです。



 なんとか繋ぎあわせなくちゃ!!もぉ、とっさに浮かんだこの方法しかない!!



 ガンガン!!!

「開けろこのクソアマー!!!逃げられるじゃねぇかよぉ!!くっそぉおおおお!!!」



 蛇島の罵声が聞こえます。




柴田「和歌!!何か切るものは無いか?!」

和歌「え?!切る物!?」


柴田「そうだ・・・・・さっきホテル入った時に爪切り使ってたよな?・・・・・それはどこにある?!」


 私は天井裏から身を乗り出して大きな声で叫びました。

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