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壁の向こうの足音


 確実に誰かが、フロント用の連絡通路を使ってこの部屋に向かっている事が分かりました。ギシギシと、悪魔の足音が私の耳に鳴り響きます。


 頼む・・・・フロントであってくれ・・・・停電でお客さんの事を気にかけてくれている優しいフロント担当であってくれ・・・・・。


 という風に、順番に部屋を回って停電の説明をするフロントであって欲しいものですが・・・・・・そんな事は恐らくありません。


 私の勘が・・・私の脳が・・・絶対に扉の向こうの人間は敵であると、そう言っています。揺るぎない・・・迷ったらもう動くしかない!迷うのであればもうやるしかない!



柴田「わ・・・・和歌!!・・・・・ソファーを動かそう!!」

和歌「・・・・うん!!わかった!」



 絶対にあの人間をこの部屋に入らせてはいけない!!


 私達は無我夢中でありったけの室内の家具やオブジェを連絡扉の前に動かしました。



二人「・・・・・せーの!!」

 連絡扉を塞ぐように、備え付けの電子レンジやポットまで扉の前に置きました。


柴田「とにかくこれで時間を稼ぐんだ!!どうにかしなくちゃ!!修治が助けに来てくれるかもしれない!!」


和歌「パネルが使えるようになれば良いのよね?電気錠が動けば表から出れるよね?」

柴田「そうだけど・・・・この停電じゃ・・・・・」


 私はもう一度電灯の方を見上げます。



 コンコンコン・・・・・


 連絡用の扉がノックされます・・・・。




女性「あの・・・・お客様・・・・急な停電で申し訳ありません。現在原因調査中です。大丈夫でしょうか?お怪我はありませんでしょうか・・・・・」


 扉の向こうから聞こえてくる声は、以前来た時とは違う、若い女性の声でした。



柴田「・・・・・・・・・・・・」

和歌「・・・・・・・・・・・・」



女性「応答して下さらないと弊社のマニュアルでは・・・・・安否確認の為にこの扉から入室しなければならなくなります・・・・。・・・よろしいですか?」


 再度ノック音がします。



和歌「どうする?えいちゃん・・・フロントの人?・・・・っぽい感じが私はするけど・・・・返答する??」


柴田「・・・・・・・・・・・・・」



 確かに、向こうが俺達を殺すつもりであれば、そんなマニュアルのような事を言わずに無言で思い切り扉を壊してでもこの部屋に入ってくる筈ですが・・・・・。



 ちょっと待てよ・・・・・・。それでもやっぱりなんか変だぞ・・・・・・。おかしい・・・。前回と比べてみると・・・やっぱおかしい。・・・・圧倒的に違う部分がある・・・・・。



和歌「えいちゃん、どうしたの?・・・・返事した方がいいんじゃない?本当にフロントの人かもしれない・・・。二分の一かな?・・・・・」


 和歌はそう言います。


 

 私は・・・・・

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