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彼女の記憶


 こうやって二人でソファーに並んで座っているとなんとなく、恥ずかしい感情が込み上げてきました。別にもう和歌に対して恥ずかしい感情を持たなくてもいいような気がするのですが・・・性的なものでしょうか・・・。私は傍から見て少しでもスケベそうな顔をしているのでしょうか・・・。


 一度命がけの脱出を一緒に行った仲です。吊り橋効果以上の命にかかわる体験をして潜り抜けた仲なのです。ラブホテルに来たのは記憶を辿った先のたまたまであって、決して乃蒼とリュウなどとは違って、私達はいやらしい関係になったわけではありません。


柴田「このホテルと・・・・・このノート・・・・どこに関係があるの?」

 私はノートを机の上に広げました。再度二人で確認しました。



和歌「ねぇえいちゃん・・・本当に覚えてないんだね」

柴田「えっ・・・このホテルの部屋の中に何かヒントがあるの?」


 何かを思い出そうとしていますが、この白と茶色で固められた部屋の中で文字が書かれている要素が無く、少し混乱しています。


和歌「たしかね・・・・」


 和歌はスクっとソファーから立ち上がり、部屋の反対側にある机に座りました。机の引き出しが半分開いている状況でした。

 そして引き出しから、一冊のノートを取り出しました。


柴田「あっ・・・・・それ・・・・・」



 このラブホテルのこの部屋に泊まった人間が書き残す、連絡帳のような物です。部屋に泊まった感想や、よくわからない絵や卑猥な言葉が書いてある何らかの連絡ノートのような物・・・・。



柴田「思い出した!!」


 私は勘違いしていました。このホテル内にこの文字が書いていると思っていたのですが、それは大違いで、この203号室内のノートに書いてあるのです。


和歌「ようやく思い出した?このノートを二人で開いた時の事を」


 私は慌ててノートを開きました。

 あの時書いたページ・・・・和歌と二人で書いたページ・・・・。




『えいちゃん、これからもずっと一緒だよ by Waka』

『俺もだよ by Eiichirou』




 私は和歌の文字を見て、急に涙が出てきました・・・・・。



和歌「・・・私がそう書いてるのに、私が・・・自分の為にえいちゃんとの関係を切ってしまったんだよね・・・ごめんねえいちゃん」



 そんなことないよ・・・ごめんな和歌・・・・



 そして次のページを開きました・・・・・・


 あった・・・・・・・。涙を流しながら、問題の文字を見つけました・・・・・・。


 この字だ・・・・・・

 そうか・・・・こいつが繋がってるのか?・・・・・・



和歌「やっぱり・・・・繋がってるのね・・・・最後に名前までしっかり書いているとは思ってなかったけど、この文字に関する私の記憶は正しかったみたい・・・・」



 ノートを閉じて、涙をぬぐいました。



柴田「・・・よし・・・問い詰めてみるか・・・・・」

和歌「うん!蛇島を見つけよう!もう少しだね!えいちゃん!」

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