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最後の祈り


 私は和歌に電話したまま、先程撮った画像を探しました。


リュウ「和歌が分からなかったらお終いか・・・・・これ以上他の友人を巻き込んでもなぁ、危険だしな・・・・」

乃蒼「うん、和歌が分かんなかったら、このノートの解読は難しそうだね。諦めた方がいいかも。他の人をこの事件に関わらせたらバチが当たるわ。狙われる可能性があるのに、それだけは無責任すぎる」


 私は乃蒼とリュウの会話を聞きながら、先程ノートの該当ページを撮った荒い画像をメールに添付し、送信しました。


柴田「今、送信処理した。和歌の携帯電話って電話しながら画像開ける??」

和歌「うん、いけるはず。ちょっと待っててね・・・・・・これって・・・・・・乃蒼とかは分かんないって事だよね?」

柴田「うん、修治以外みんな見たことあるかもしれないとは言っていたけど、確実な記憶が出てこないみたい。リュウもなんか引っ掛かってるみたいだけど・・・・」


 全員祈りながら・・・・和歌の答えを待ちます。これで何かきっかけとなってくれればいいのですが・・・・。



和歌「えいちゃんこれ・・・・・・・私見たことある・・・・・絶対見たことある・・・」

柴田「やっぱり!だよな!俺もなんだよ!」

和歌「・・・・昔デートでさ・・・・・行ったよね。その中に覚えがあるこの特徴的な・・・・文字・・・・忘れちゃったの?・・・」


 ・・・・デート・・・・・


 私は和歌と付き合っていた時、本当に色んな場所に行ったんです。学生でお金がありませんでしたので、公園やショッピングモールで散歩するあまりお金を使わないデートが専らでしたが、たまに小遣いがあった時、ゲーセンや映画にも行ったことがあるのです。和歌の話だと、私が何かそこで見落としている?・・・・・。和歌が覚えていて、俺が忘れていること?・・・・・



和歌「・・・・えいちゃん、今乃蒼の家なんだよね?スピーカー切れるかな?」

柴田「あ・・・・」

 三人の顔を見ます。

 修治、リュウ、乃蒼全員和歌の声に頷きます。


修治「和歌が言いにくいんだろ、それなら切った方がいい、スピーカーを・・・・」




 私は携帯電話のスピーカーモードを切りました。そしてそっと電話に耳を寄せます。



和歌「・・・・・・・・」

柴田「うん・・・・・・」

和歌「・・・・の・・・・・・・」

柴田「あぁ・・・・・・・・・・・・・・」

和歌「だから・・・・・そこのさ・・・・・」

柴田「そうか・・・・そこか・・・・・」



 和歌の電話での言葉が自分の体に入ってくるように浸透させます。物凄い勢いで呼び覚まされる記憶・・・・。自分の体が洗われるような感触。なんだろう・・・・・この感じ・・・・俺達の記憶がこの事件の解決に繋がる・・・・。

 和歌に電話して正解でした。これは俺と和歌しかもしかしたら分からないかもしれない。記憶を共有した俺達二人にしか分からない。



柴田「・・・・・和歌さえ良ければ・・・一緒に行こうか?」

和歌「うん、えいちゃんと一緒に行って調べるなら絶対私でしょう。どうしても他の人間に行かせるわけにいかない。・・・特に乃蒼には・・・・行って欲しくない・・・」

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