0、プロローグ
急展開をモットーとして更新しております!
クソ短いですね、今回は
俺には、運というものが付いていなかった。
訂正しよう。
運がついていることはついていたが、悪運だった。
思えば、俺の死に方もなかなかに壮烈なものだったと思う。
まさか、隣を通ったバスからたまたまガソリンが漏れてて――そこに誰かが捨てたタバコの残り香がたまたま引火して――ガソリンを伝ってバスごと爆発して泣きこまれるなんて三流映画みたいな偶然、想定するか? フツー。
これはこれで、すごいと思う。
こんなことを聞いたら、普通は二度見ならぬ二度聞きするだろう。
流石である。
確かに俺の悪運はすごかった。
期末テストでマークシートを一つずつずらしたのに気づかずやばい点数を取ったのに初め、山登り中の落石、雹の脳天直撃――などなど。
最初の一つを除けば、どれも命に関わるものだらけだ。
まるで、俺が死ぬことを誰かが捜査しているような…………。
いや、考えすぎか。
だが、爆殺されたはずなのに、不思議と意識がある。
どこだ? ここは。
真っ暗だ。
わからない。
俺は、俺は――
どうなってんだよっーーーーー!!
叫んだつもりだった。
が、声は出ていなかった……。