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第57話 戦争計画立案と第13独立戦隊

 ソビエト戦の戦争計画立案について考えている……石原中将が自ら動いているということは何か考えがあるのだろうし戦争計画も腹案を持っているのかもしれない。しかしオレの方も外せない項目が幾つかあるので、すり合わせを行わないといけないのだが……その辺りを華子さんに聞いたところ


「石原殿は、我々の賛同者と言っていいくらいの関係になっていますから、特に譲れない理由がない限り話を聞いてもらえると思いますよ」

と言われた。前にフォローしておきましたとは言っていたが、なんとそこまで良好な関係になっていたとは。じゃあ話は早い、こちらの考えを伝えて専門家の目でチェックしてもらい、修正すればいいだろう。オレは早速、華子さんに考えを伝えて意見を聞いてもらえるようお願いする。


 現在のソビエト極東軍の兵力は、戦車850両、航空機2000機、兵力24個師団、24万人程度と考えられている。一方、関東軍は、戦車200両、航空機370機、兵力17個師団、29万人だ。戦車、航空機で数倍の差があるな……史実では関特演(関東軍特種演習)で兵力を日本から補充して、かつ独ソ開戦により極東兵力が減らされるのを待った。その時は条件としてソビエト極東軍が1/3になることを期待したが、結局20%程度減っただけだったので、ソビエトとは開戦を諦め南方に活路を見出すことになった。


 攻撃の第一目標はウラジオストクの占領、および沿海州からの敵兵力の排除。第二目標はバイカル湖西岸のイルクーツク、東岸のヴェルフネウジンスク、そして東シベリア軍管区の拠点のチタを占領し、東シベリアを日本の勢力下に置くことだ。これによりサハリン及びオホーツク海の油田地帯を確保、開発できるようになる。


 しかしソビエト軍との戦闘中に背後を突かれないように、先にモンゴルを叩いて無力化しておくべきだ。モンゴル人民共和国はソビエトの傀儡国家なのでソビエトと戦端を開いたら間違いなく来るだろう。またノモンハンのように個々の戦闘で敵を減らしても、後から後から補充されて結局、こちらの戦力不足で撤退することがないように兵力の補充と兵站輸送をしっかりと考えておく。この為に準備した民間生産のトラックと輸送船を動員し、国内を混乱させずにどこまで軍事徴用できるか試金石としてもらおう。


 これを石原中将に話したところ、国内から4戦車師団、3航空団、通常兵力として5師団、ほかに自働車化輜重部隊を編成し派遣することになった。総司令官を山下奉文中将とし、モンゴル及びバイカル湖方面侵攻軍を率いる。一方でウラジオストク沿海州侵攻軍は現関東軍司令官の今村均中将が担当する。ウラジオストク攻略には海軍と共同作戦を行うことになるので勝手に暴走しないことも重要な要素として考えられたようだ。


 ウラジオストクのソビエト太平洋艦隊は、巡洋艦2隻、駆逐艦10隻、潜水艦78、水雷艇204隻、戦闘機1445機と予測されている。日本海軍の艦隊派の方には申し訳ないがこれでは艦隊戦は起こらないだろう。前に山本連合艦隊司令長官に聞いたところ、南雲忠一中将が第三艦隊司令官として指揮をとることになるらしい。第三艦隊といいながら戦艦や空母を第一艦隊や航空艦隊から抽出して編成するのでかなり大規模なものとなる。舞鶴鎮守府は艦隊基地になるし日本からの兵站経路にもなるだろうから前もって整備しておいた方がいいかもしれない。


 実施時期としては、ヨーロッパ戦線の進展具合によるがフィンランドとの継続戦争(いわゆるソビエトのフィンランド侵攻のリターンマッチだ。ただ史実と違って起こらない可能性もある……スターリンの性格から考えるとやるとは思うけど)、それに関連してドイツがバルバロッサ作戦を発動することも考えられる……但し機甲師団や空軍の再編状況を考えると、まだ一年以上先になるかもしれない。これもヒトラーの腹づもり次第だ。これらが行われ史実のようにソビエト極東軍が西に移動されるタイミングで、満州軍にモンゴルを攻めてもらい、ソビエトが参戦するのに対抗して日本軍を参戦させるようにしたい。


 まだ半年や一年は時間がありそうなので、できる限り鉄機兵や噴進弾の生産を進め、実戦で使用してみたい。もちろん鉄機兵の搭乗員も養成を進めないといけない……スイスの傭兵部隊を借りるというのもアリかもしれないけど、ドイツへの守りが必要なポーランド軍が当分手放さないだろうというのは予測できる。


 それと、事前準備として、例のサハリン送りにした陸軍左遷組の様子を見て、必要なら北海道に下げて、代わりの実戦部隊を送り込む必要もあるだろう。どちらかというと、戦闘部隊というより石油資源の開発準備のための部隊かもしれないけれど。


 こんなことを考えていると、華子さんが鉄機兵部隊を率いて前線に出たいという申し出があった。オレは心配したが前線といいつつも戦闘は赤井隊長に任せるし、あくまでも鉄機兵を独立部隊として運用するのが目的だと言われた。そう言えば華子さんは特務機関の機関長なので、この機関の活動場所を大陸に移せば問題ないのか。


 しかし、編成された部隊名を聞いて頭が痛くなった。第13独立戦隊だそうだ……鉄機兵は陽動作戦専門ではないんだが。まあニュータイプではないが特殊能力(霊能力)部隊というのは、その通りだと思うけど。





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