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転職できません

「転職したい」

たき火の前で剣の手入れをしながらぼやく私に勇者のアレクがニヤリと笑って答えた。

「次な、ミーシャが賢者に転職したばかりだから、落ち着くまで待ってくれ」

「じゃあ、せめて新しい剣買って!」

このあたりの魔物は強い。旅の初めに親父にもらった剣が通用しなくなった。

魔物の皮膚に傷をつけることすらできない。

文字通り物理で叩いて時間稼ぎをして、仲間がとどめを刺すのを待つ事が続いている。

これだって町の神官が祈りをささげたいい剣だけどさ。正直もう限界だ。

「ごめん、お金が無い」

カカカと笑いながら言うアレク。

「ごめんね、私が転職した時に装備一式買いなおしちゃったから」

しょんぼりと謝るミーシャ、

「ミーシャは悪くないよ」

「そうだよ、ミーシャは頑張ってるんだからさ~」

「おい、こんな事で喧嘩してるんじゃない。ルーシェもわがまま言うな」

「ごめんなさい」仲間たちに責められ、反射的に謝ると彼らは満足したかのようにテントに入っていった。


剣の手入れを終え、そのまま見張りを続ける。

風もふかない静かな落ち着いた夜…ふと違和感を感じて見上げると、

コングラというサル型の魔物の一団があらわれた。

「敵襲!起きろ!」と大声を出すと同時に囲まれる。

「ルーシェ!何があった!」と勇者が出てくるなり固まっている。

「コングラだ!この後に群れが続くぞ、逃げるんだ!」

続いて出てきたレオが叫び、全員が慌てて逃げ出す。

「ルーシェも早く逃げろ!」と言いながらアレクが逃げてるけどさ…


頑張ってるけど厳しいよ!囲まれてるんだから

襲い掛かる猿を剣で叩きながら後退した先には、何もない地面があった。

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