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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

超短編集

彼女は誰を殺すのか

作者: 西山景山


 目の前に包丁を持った女がいる。


「さて、今から私が殺すのは誰でしょう? あなたが探偵なら分かるわよね?」


 どうやら僕が探偵らしい。純粋に考えれば包丁を持って僕の目の前にいるわけだから、殺意があるとするのなら僕に対してだろう。

 だが、僕と彼女は初対面だ。殺される理由が分からない。

 いや。


「もしかして、僕と君はどこかで会ったことがあるのかい?」


「ええ、あるわ」


「......もしかして、一晩を共にした関係かい?」


「ええ、そうよ」


 なるほど。


「つまり、君は僕が好きだったのに容易く捨てられた。だから僕を恨んでる。それも殺したいほど。そういう事かい?」


「......残念、不正解。あなたに探偵は向いてないみたいね。ま、いいわ。座って、料理ができたから」


「お、待ってました!!」


 魚の刺身、レバー、卵かけご飯、高そうなワイン、他にも色々。

 机いっぱいに並んだ料理を見てふと気になった。


「こんなに食べて大丈夫なのかい?」


「どうして?」


「だって」


 僕は彼女の膨らんだお腹に目を移した。


「子供が産まれるんじゃないのかい?」


「......ああ、大丈夫よ。あなたは心配しなくても」


「そうかい? ところで、結局君は誰を殺すつもりだったんだい?」


「あなたとの繋がり、かしら」


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