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君と僕の十月十日(とつきとおか)  作者: あおい 空
13/16

第13話 秋へ〜。

僕と彼女の秋は変わりがなかった。

彼女は図書館勤め、僕は相変わらず救急病棟で働く日々。


秋も深まった頃

色づいた葉が散り始めた。


風は枯れ葉を風が木々から散らしていく。

花がある時期は終わりを迎えた。

そんな中でも彼女は赤や黄色の葉を拾って楽しそうだった。


図書館へ行くとメモを出して「子供の頃、少女パレアナの本を読んだの。パレアナは『こうだけど、こうで良かったって言うの』りょうさんは読んだ事ありますか?」

「僕は読んだ事ないな」

『児童文学ですからね』とメモにサラサラと書いてくれた。

そして、いつもの優しい笑顔で笑った。


僕は彼女の笑顔が好きだ。


いつも彼女に笑ってほしいと思う。

多分これは恋が愛に変わろうとしている事を感じていた。


少女パレアナの本を彼女に探してもらい借りて帰った。

共通の話題で彼女に喜んでほしかったからだ。

彼女は目を丸くしていたが、本当にうれしそうだった。


僕は春に彼女に出会い、彼女が口唇術に慣れている事がわかり、メモを書くことが必要がなくなった事を実感していた。

ただ雪が話したいことを僕に伝える時はメモに書く必要がある。


ごめん雪

手話を習って練習することが出来れば良いのだが今の生活では、なかなか難しいんだ。


そうだね、ゆき

いつも笑っていて。

やがて短い秋が過ぎ、冬が近づいていた。

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