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11話 転生者の存在

今日は2日目のトーナメントだ。


昨日グリムと酒場に行った、もちろん酔えはしないが、雰囲気は楽しめた。


今日の試合は一応午前中に終わる予定らしい。そして明後日で優勝者まで決めると言っていたな。どうせなら優勝しよう。


我は17回戦目だ。


時間を調整してきたからか、ちょうど今16回戦目だ。


「よう!」


いきなり声をかけられた。


「誰だ?」


「お前がルクシスか?俺は次の対戦者のシブヤ・トーマだ。よろしくな。」


「あぁよろしく頼む。」


どうやらいい奴みたいだな…


「戦闘に自信があるみたいだが、勝つのは俺だ!!そして女の子といちゃいちゃと…おっとなんでもない。少し口を滑らしてしまったようだ。それじゃ!」


言いたいことを言ったから満足したのか、どこかに走り去っていった。


前言撤回、少し腹が立ったな…力差を教えてやろう。


「17回戦シブヤvsルクシス!よーいはじめ!」


時間停止(ミニ)


ほう、これがやつの固有能力か…


残念ながら効かないな。時無の極神眼のおかげか時間系の能力は一切無効化してるらしい。だいたい時間操作系は下位の存在にしか効かんというのに…


「くっくっくっこれでしまいだ!」


勢いよく剣を振り下ろす、が…


「どうした?」


「は?お前なぜ動ける?!」


「これが本物の時間停止ではないからだ。」


「そんなわけないだろう!!」


『時間操作《停止》』


「これが時間停止だ。どうせ意識があるのだろう?周りの空気や微生物の動きすらも止める、これが本物だ。」


炎魔法を超手加減し、消しとばす。そして時間操作《停止》を解除する。


「な、何が起きた…」


「一瞬で試合が終わってしまったぞ…」


「し、勝者ルクシス!」


この会場内に我達以外も動いてる奴がいた…トーマや観客は気づいていないだろうが確かにいた。


とりあえずグリムと相談だな…



☆★ ☆★ ☆★ ☆★ ☆★ ☆★ ☆★ ☆★ ☆★ ☆★ ☆★ ☆★ ☆★ ☆★ ☆★ ☆★ ☆★ ☆★



「俺の異世界チートが…女の子とのいちゃいちゃライフが…消えた…」


シブヤ・トーマは日本からきた異世界人だった。


日本で蜂に刺され、雷に打たれ、トラックに轢かれ、灯油に引火し、灰になって、異世界に転生してきたのだ。


女神に預けられたチート、と言われる能力は時間停止。


全てを止める最強の能力、のはずだった。


「だがあの男には通用しなかった…よし!弟子入りしよう。」


男は清々しいほど諦めがよかった。


「あの学校の入学試験受けに行ってよかった…これはなんとしてでも受からなくては!」


そして…


「あんた道の真ん中でうるせぇな!もっと静かにしろや!」


男の独り言はうるさかった。

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